「サンデー蔵出しアナログ盤アワー」にA先生出演


8月8日に放送されたブロードバンド!ニッポン「サンデー蔵出し アナログ盤アワー」という番組に、藤子不二雄A先生がゲスト出演した。私はそのA先生出演情報を、放送日の前日に「まんが道 藤子不二雄A展」の会場内で、藤子スタジオの社長さんから教えていただいて知っていたのだが、この番組が放送される時間には東京から愛知へ帰る新幹線の中か、あるいはその新幹線を待つため東京駅にいたので、まったく視聴できなかった。ところが最近になって、藤子ファン仲間の厚意でこの番組を視聴することができたのである。


 ブロードバンド!ニッポン「サンデー蔵出し アナログ盤アワー」は、インターネットで映像も見られるラジオ番組で、毎週日曜日14:00〜17:00に生放送されている。パーソナリティは、及川伸一さんと山本まゆ子さんの二人。デジタル時代にあえてアナログ盤で曲を流す、というのが番組のコンセプトらしい。
 この番組に藤子不二雄A先生がゲスト出演したのは、放送前日の8月7日から品川プリンスホテルで始まった「まんが道 藤子不二雄A展」と、8月29日から公開の映画『NIN×NIN 忍者ハットリくん THE MOVIE』のプロモーションのため、というのが大きな理由のようだ。


 番組内で藤子A先生は、カウント・ベイシーの『コーナー・ポケット』という曲をリクエストした。先生は、「カウント・ベイシー生誕100年・没後20年特別企画」としてリリースされたCDアルバム『チァーズ・フォー・ベイシー!』のジャケットイラストを手がけているので、その縁でこの曲をリクエストしたのだ。『コーナー・ポケット』は、『チァーズ・フォー・ベイシー!』に収録されている曲なのだが、番組のコンセプトに従って、CDではなくアナログ盤で流された。
 藤子A先生は、お仕事中によくジャズを聴くのだそうだ。


『シシ丸のちくわのうた』が好きだと番組内で公言していた山本まゆ子さんは、『シシ丸のちくわのうた』ではなく、アニメ『忍者ハットリくん』の主題歌『忍者ハットリくん』をリクエストした。この曲も、CDではなくアナログ盤でかけられた。
 曲の前に、ハットリくん、ケン一くん、シンちゃん、獅子丸によるトークがあって、それを聴いたところ、ここで使われたアナログ盤は、1982年に日本コロムビアから発売されたLPレコード『忍者ハットリくん 只今参上!』であることが分かった。このレコードには『忍者ハットリくん』の歌が6曲とお話が5話収録されていて、歌やお話の合間でハットリくんたちがトークを繰り広げるという趣向になっている。


 あと、この手の番組ではよくあることだが、パーソナリティの方が藤子A先生にまつわる固有名詞を間違える、という場面にも遭遇した。及川さんは「プロゴルファー猿」のことを「忍者猿」といっていたし、山本さんは「まんが道」を「まんがどう」と読んでいた。「まんがどう」はすぐにチェックが入り「まんがみち」といいなおされたが、「忍者猿」のほうは軽くスルーされた。私はそういった間違いにいちいち目くじらを立てず、間違い探しをして遊ぶような感覚で、おもしろがって聴いていた。