ドラえもん声優さんラストメッセージ

 本日午後7時より『ドラえもん のび太のワンニャン時空伝』が放送された。これが、大山のぶ代さんら現行の声優さんによる『ドラえもん』番組の最終回となった。


 今回放送された『のび太のワンニャン時空伝』は、2004月3月の公開時に劇場で観ているのだが、現行の声優さんが声を演じ芝山努さんが監督をつとめる最後の映画ドラえもんであることを思いながら鑑賞すると、また違った印象を受け、感慨もひとしおだった。
 映画本編の合間に現行声優さん5人のメッセージが流れたが、そのときは一言たりとも聞き漏らすまいと耳を傾けた。その5人以外にも今回のリニューアルでアニメ『ドラえもん』から離れる声優さんやスタッフの方が何人もいらっしゃるということも念頭に入れながら、大山のぶ代さん、小原乃梨子さん、野村道子さん、たてかべ和也さん、肝付兼太さんのメッセージに聞き入った。5人の声優さんの声を、鮮やかに耳に焼きつけておきたかった。


 テレビ朝日でアニメ『ドラえもん』が始まった1979年に小学5年生だった私は、現在、四捨五入すれば40歳という大人になったけれど、『ドラえもん』の声優さんは、あのときからずっと歳をとらないキャラクターを演じ続けてきたのである。その凄さに改めて感嘆しながら、本日の放送を観終えたのだった。
 その瞬間、万感胸に迫る思いがしたが、表立って涙を流すところまではいかなかった。とてつもなく大きな出来事が終わったときの、どこかつかみどころのない虚脱感に浸りながら、しばらくしてようやく「ああ、本当に終わったんだ…」という実感がわいてきたのである。もちろん、アニメ『ドラえもん』はまだまだ続くのだけれど、本日味わった喪失感は意外なほど大きかった。

 今回でアニメ『ドラえもん』を卒業される皆さん、本当にお疲れ様でした。そして、ありがとうございました。