「よいこ」「幼稚園」版『ドラえもん』がぴかコミに!

 藤子不二雄ファンサークル「ネオ・ユートピア」のHPの掲示版で知った各種藤子情報について。




●My First BIG『忍者ハットリくん NIN×NIN SELECTION』第1集「すごい忍法大集合でござる!!の巻」が、8月26日(金)にアンコール発売。


 これは、昨年8月20日に発売されたコンビニ廉価版単行本の第2刷である。「忍者ハットリくん DVD-BOX上巻」が8月31日に発売されるのに合わせての刊行のようだ。収録作品は第1刷と変わりないが、広告ページが「DVD-BOX」発売に関するものに差し替えられている。表紙にも「DVD-BOX」の宣伝が掲載されている。また、情報コ−ナーでは「藤子不二雄Aランド全149巻完結」「藤子不二雄Aまんが原画展が熊本で開催中」といった最新のトピックが紹介されている。
 第2集「忍者の道はきびしいでござる!!の巻」も、9月16日にアンコール発売される模様。


 ちなみに、My First BIG『忍者ハットリくん NIN×NIN SELECTION』は、現在品切れ状態の「てんとう虫コミックス」全16巻の中から、現行商品の「藤子不二雄Aランド」「ぴっかぴかコミックス」「中公文庫」では読めない作品ばかりを選んで収録している。このことについては、当ブログ昨年9月17日の記事で触れているので参照していただきたい。
 http://d.hatena.ne.jp/koikesan/20040917





「CONTINUE」Vol.23太田出版/2005年8月21日第1刷発行/950円+税)にえびはら武司インタビューが掲載されている。


まいっちんぐマチコ先生』の作者・えびはら武司氏は、マンガ家デビューする前、藤子先生のアシスタントだった時期があり、そのときのこともインタビューの中で語っている。

川崎のぼる先生の『てんとう虫の歌』を売り出すための「てんとう虫コミックス」シリーズの設立時に、ついでに藤子先生の『ドラえもん』も売り出されたらやたらと売れちゃったという。

てんとう虫コミックス」という名称が川崎のぼる氏の『てんとう虫の歌』からとられたことは知っていたが、『ドラえもん』の刊行が『てんとう虫の歌』の「ついで」扱いだった、というのは初めて耳にするような気がする。そんな「ついで」扱いのてんコミドラえもん』が、結果的に1億部を超える大ベストセラーになったのかと思うと、実に感慨深い。

藤子スタジオにいた)2年間ホントに忙しかったんで、イヤになっちゃったんですよね。(中略) で、「何も遊ばないで、こんなんでいいのかな」って藤本先生に言ったら「それは良くない。何も知らないマンガ家になっちゃうよ」って言ってくれたんですよ。で、藤本先生が「世に出なきゃダメだよ」と言ってくださったんで、社会人になろう、と。で、就職して会社員を4年やってからマンガ家デビューしたんです。

 藤本先生のアドバイスに従って会社員をやってからマンガ家デビューしたえびはら氏は、その4年間の体験が糧になったのか、デビュー後すぐに『まいっちんぐマチコ先生』というヒット作に恵まれた。その『まいっちんぐマチコ先生』シリーズは、21世紀になってからも新作が描かれたり、ビデオ化・映画化されたりして、非常に息の長い作品となっている。えびはら氏は、藤子スタジオ出身のマンガ家の中では、「売れる・売れない」という観点で最も成功した人物のひとりだろう。

(藤子先生のアシスタントが出していた同人誌「Q」に『まちこ先生のパンティー』を描いた理由は)藤本先生は今後もHものは絶対にやらないだろうと思って。あんまりエロいものはダメだろうから「ちょっぴりH」ぐらいならいいかなって思って描いたら、先生も喜んでくれて。

 その発言のあと、

インタビュアー「藤子先生もパンチラシーンが多いですから、ピンと来たんじゃないでしょうか」
えびはら「ええ、そういうムッツリ的なところはあるでしょ」

 というやりとりがあった。えびはら氏が藤子・F先生のことを「ムッツリ的」と言い表したのが印象深い。





●9月30日にぴっかぴかコミックススペシャル『カラー版ドラえもん』(500円)が発売。


 1970年と1973年に「よいこ」「幼稚園」に連載された『ドラえもん』のカラー作品が初単行本化される。『わさドラ』のミニシアターで放送された作品もいくつか収録されるようだ。
 ミニシアターで放送された作品のうち、「よいこ」「幼稚園」で発表された原作を読んだことのない人は多いと思うが、それが9月30日発売の『カラー版ドラえもん』で何作か読めることになったのだ。9月1日発売の『モッコロくん』に続き、驚きと喜びの単行本情報である。