「もっと!ドラえもん」3号など

 9月に入って購入した藤子関連の書籍・雑誌について触れておきたい。



「もっと!ドラえもん」3号小学館/2005年10月3日発行/1380円・税込)
 今号でまず心を誘われたのは、藤子・F・不二雄先生の次女・日子(じつこ)さんが書いた「父の恐竜。娘の恐竜。」というエッセイだ。来春公開される映画『のび太の恐竜2006』を特集した記事の冒頭を飾って、日子さんが、父である藤子・F先生と恐竜にまつわる思い出を綴っている。『のび太の恐竜』の作中で、のび太がピー助にまぐろの刺身を食べさせるシーンがあるが、あれは、藤子・F先生がご家族との食事のさい娘さんたちに対してやっていたことと同じだ、という話が最も心に沁みた。日子さんは映画でそのシーンを観たとき、藤子・F先生が自分ら娘たちに寄せる愛情を改めて感じたという。
「Fの本棚」もよかった。藤子・F先生の書棚に残された書物などをクローズアップするコーナーで、F先生が子どもの頃読んだ雑誌、マンガ、小説、プロのマンガ家になってから読んだSF、古代史、超能力の本などを、藤子・F先生の発言を引用しながら紹介している。藤子・F先生が少年時代に夢中になって読んだ本、藤子・F作品の源泉となったりヒントになったり具体的な元ネタになったりした本、そういった様々な本の写真で眺めているだけでわくわくしてくる。読んだことのない本が多いので、古書店などで見つけたら買って読んでみたい。



「ドラえもん短歌」(選・枡野浩一小学館/2005年9月3日初版第1刷発行/1300円+税)
 歌人枡野浩一氏が自分のブログなどで全国から募集したドラえもん短歌をたくさん収録した本。ユーモアがあったり、涙を誘ったり、ハッとさせられたり、素朴だったり、いろいろなドラえもん短歌を楽しめる。本のサイズが縦長で、表紙には入道雲に向かって飛ぶドラえもんのび太のうしろ姿がデザインされている。そんな本の装丁が気に入って購入してしまった。



「赤塚不二夫のおコトバ マンガ人生50周年記念出版」(二見書房/2005年9月25日初版発行/1100円+税)
 赤塚不二夫氏の人となりを知る友人知人から、赤塚氏の「忘れられない発言」を募って紹介した本。赤塚氏の友人知人として、藤子不二雄A先生もこの本に参加している。



●「ダ・ヴィンチ」10月号(メディアファクトリー/450円・税込)
 52〜53ページに、「藤子不二雄Aランド」全149巻完結を記念した記事が載っている。藤子不二雄A先生のインタビューもあり、「藤子不二雄Aランド」収録作品のなかで強いて好きなものを選ぶとすれば『忍者ハットリくん』だと述べている。「僕のマンガとしては初めて実写版でTV化された作品ですし、その後つくられたアニメが大好きなんですよ」とのこと。