『ミス・ドラキュラ』復刊確定!

 本日、復刊ドットコムより『ミス・ドラキュラ』復刊確定を告げるメールが届いた。

交渉方法:訪問
投票者の皆さま、おめでとうございます。本日、復刊に向けた関係者の合意が得られました。これより来春以降の復刊に向けた諸準備に入ります。今後の段取りが決定次第、詳細情報をご連絡申し上げます。
 http://www.fukkan.com/vote.php3?no=1814

 吉報である。投票者の1人として、拍手を贈りたい。



『ミス・ドラキュラ』復刊の動きについては当ブログ4月15日の記事でもとりあげたが、長らく絶版状態にあった『ミス・ドラキュラ』という作品を紹介するため、ここで再び同じことを書きたい。


 藤子不二雄A先生の『ミス・ドラキュラ』は、昭和50年から55年まで小学館の女性週刊誌「女性セブン」に連載された。1話が4ページで完結するショートショート作品である。ハイミスOLの虎木さんとその同僚たちのユーモアとペーソスあふれるエピソードを、シャープなペンタッチで軽妙洒脱に描いている。
 虎木さんは、ふだんは地味で目立たない存在だが、その正体は、お金持ちで美人でやさしくて優秀な〝ミス・ドラキュラ〟なのである。


 藤子ファンのあいだでは『無名くん』『オヤジ坊太郎』と合わせて〝変身3部作〟と呼ばれることもある。『ミス・ドラキュラ』は女性誌、『無名くん』は青年誌、『オヤジ坊太郎』は少年誌に連載された。どの作品も、日常では冴えない主人公が、変身後は大金持ちで有能なキャラクターに転じる。
 

『ミス・ドラキュラ』の単行本は奇想天外社から4巻まで出ていたが、そこに収録されたのは全252話中148話までで、未収録が104話もあった。奇想天外社が倒産してしまったため4巻までしか出なかった、というのが実状らしい。全話収録されれば7巻まで出た計算になる。
 このたびの復刊で単行本未収録エピソード104話が収録されるかどうか、それが最大の注目点だ。完全版の刊行を祈りたい。