『のび太の新魔界大冒険〜7人の魔法使い〜』コミカライズ

コロコロコミック」2007年1月号の別冊付録で、映画ドラえもんのび太の新魔界大冒険〜7人の魔法使い〜』のコミカライズ版が発表された。全3回の連載で、今回が第1回めとなる。シナリオは作家の真保裕一氏、マンガは岡田康則氏が担当している。このマンガを読めば、来春公開の映画のストーリーがおおむね分かるのだろうが、先にコミカライズ版を読むと映画を観る楽しみが減退するので、目を通すのはやめておきたい。
 F先生が描いた『のび太の魔界大冒険』がどう改変されるか不安が大きい半面、人気作家でありドラえもんに理解のある真保氏がこの名作をどう料理するのか、楽しみな気もする。



※アニメ『ドラえもん』放送スケジュール

●12月31日(日)大晦日スペシャ
「行け!ノビタマン」(てんとう虫コミックス21巻)


●1月12日(金)
もしもボックス」(11巻)
「しずかちゃんをとりもどせ」(前編)(40巻)


●12月15日・22日・29日、1月5日の放送はお休み。

 1月12日放送予定の「しずかちゃんをとりもだせ」は“前編”となっているので、翌週に“後編”が放送されるということだろうか。ひとつの話を前後編にわけたうえ次週に引っぱるという手法は、30分番組になってからの『ドラえもん』では珍しい試みではないか。
 ともあれ、「しずちゃんをとりもどせ」は、大人になったポニーテールのしずちゃんや、ヒゲをたくわえた出木杉などが登場するのが見ものである。藤子ファン的には、ちらりとロボケットが出てくるのも嬉しい。ロボケットとは、F先生が昭和37年から40年にかけて小学館の学習誌に連載した『すすめロボケット』の主人公で、ロボットとロケットを掛け合わせたようなキャラクターである。『オバケのQ太郎』で“日常の中に闖入する非日常”“生活感をベースにしたSF(すこし・ふしぎ)ギャグ”の方程式を確立したF先生が、そういうパターンでいけるんじゃないか、と思い始めたのは、この『すすめロボケット』が好評だったからである。『オバケのQ太郎』は、『すすめロボケット』の路線を直接的に継承することで、大ブームを巻き起こしていったのだ。
 F先生は、昭和38年、『すすめロボケット』と『てぶくろてっちゃん』で第8回小学館漫画賞を受賞している。