パーマンフーセンガム“まんが文庫”

 1980年代、テレビ朝日でアニメ『パーマン』が放送されていた当時、ロッテからパーマンフーセンガムが発売されていた。その形状は、いま売っているドラえもんガムと同じような、いかにもロッテのガムらしい板ガムだったが、それとは別に、“まんが文庫”という形態が出ていた時期もあった。外箱が本らしく見えるようデザインされた、面白い品だった。

 外箱に表紙、背表紙、小口などがそれらしくデザインされ、1、2、3と巻数表示もあって、単行本のように順番に並べることができた。実際に何巻まで出ていたか定かではないが、私は当時、9巻まで集めた。いま見ると、7巻が欠けているのだが。
 裏表紙にあたる部分には、巻によって「おもしろパズル」「ジャンケンゲーム」「いじわるクイズ」といったミニコーナーがあり、箱を開けると、板ガム2枚とオマケのシールが1枚入っていた。ガムを包装した内袋には、パーマンの2コママンガがプリントされ、そういうところでも本らしさが演出されている。残念ながらと言うべきか当然ながらと言うべきか、その2コママンガは藤子・F先生が描いたものではなく、アニメテイストの絵柄になっている。
 定価は50円だった。