『ミス・ドラキュラ』第6巻と『ハムサラダくん完全版』下巻

『ミス・ドラキュラ』第6巻(藤子不二雄A・著/ブッキング)と、『藤子不二雄物語ハムサラダくん完全版』下巻(吉田忠・著/マガジン・ファイブ)。
 2月下旬に発売されたこの2冊の藤子関連単行本は、どちらも「単行本初収録」を売りにしている。

『ミス・ドラキュラ』第6巻は、第184話から218話を収録しており、そのすべての話が単行本初収録となる。原稿の所在が不明のため、マイクロフィルムから復刻。4月下旬発売の第7巻が最終巻となる。



藤子不二雄物語ハムサラダくん完全版』下巻は、全体の7割以上のページ(300ページあまり)が単行本初収録パートである。
ハムサラダくん』の単行本は、昭和54〜55年にてんとう虫コミックスから2巻まで刊行されたが、大幅に単行本未収録を残したまま、2巻で終わってしまった。2巻末尾の話は次回への引きが強い終わり方をしているため、単行本で本作を読んでいた読者は、「この先どうなるんだろう」という楽しみが延々と宙吊りにされてしまうことになった。
 それが今回、25年以上の時を経てようやく全話単行本に収録されたのだから感慨深い。
 私は、連載当時にコロコロコミックで全話読んだのだが、それ以来久しぶりに単行本未収録部分を読み返して、小学生のとき夢中になって読んだ記憶がぐんぐんと蘇ってきた。
 このマンガは、もともと熱い内容だが、その熱さと合わせて懐かしさでも胸が熱くなった。
 巻末スペシャル企画として、吉田忠先生ロングインタビューを掲載。


 ↓てんとう虫コミックス版『ハムサラダくん