伝説のジゴロ伏見直樹さんと飲み藤子ファン仲間と語り合った東京旅行

 16日、17日と東京へ行ってきた。


●16日(土)
 昼すぎ、御茶ノ水駅でKさんと落ち合い、神保町の古書店街を巡って中野へ移動。中野ブロードウェイをざっと見て回った。
 そして、この日のメインの予定のため、渋谷区幡ヶ谷へ。Kさんのはからいで伝説のカリスマジゴロ・伏見直樹さんと飲みに行くことになっていたのだ。
 この会合は、当ブログのテーマである“藤子不二雄”と直接には関係ないが、非常に特別で貴重な体験だったし、藤子ファン仲間Kさんとのつながりからこういう機会を持てたし、翌日には藤子ファンサークルのイベントに参加することになっていたので、ここで取り上げたいと思う。


 Kさんは、伏見直樹さんの熱狂的なファンで、伏見さんとじかに交流するなかで実の親子以上に濃い父と子の関係を築き上げている。
 伏見直樹さんのことを簡潔に紹介すると、昭和50年代から平成の初めにかけて活躍した伝説的なジゴロで、新宿歌舞伎町で長年ナンバーワンホストとして君臨、テレビや雑誌などメディアにもたびたび登場して業界に大きな足跡を残している。『コミック雑誌なんかいらない!』『実録色事師 ザ・ジゴロ』などの映画にも出演し、著作を上梓、レコードデビューも果たしている。
 15年ほどのブランクがあって昨年、AV『ジゴロ・コレクター』の監督として不死鳥のように蘇り、これまでに発表した曲をまとめたベストアルバムCD『恐山・悪魔のデート』を発売。さらに今年に入って、「スポーツニッポン」の紙面で『ドラキュラ 夜の帝王・伏見直樹物語』の連載がスタート。この物語を執筆するのは、官能作家の丸茂ジュンさんだ。


 こうして簡単に紹介するだけでも、伏見さんは私とあまりに別次元の人生を送ってこられた人物であることが分かる。そんな凄い人物と実際に会ってお話するのだから、まさに異文化コミュニケーションだ。
 伏見さん、Kさん、私の3人で日本料理屋へ入った。本来はお店の休業日だったが、伏見さんの一言で店を開けてくださったとのこと。店内は、我々3人だけの貸切状態。
 伏見さんはホストの仕事を引退しておられるとはいえ、競争の厳しいホスト界でナンバーワンの座につき、マスメディアでも活躍し、時代の寵児になった人物だけあって、その存在感は格別。聞く者を心地よく誘い込む巧みな語り口と全身から発散されるオーラに神々しさすら感じた。そして、話術とか接待術のような技量的な側面以上に、人間的な度量の大きさを強く実感したのだった。


 伏見さんは含蓄に富んでいて真実をついた数々の語録を残し、「夜の空海」との異名をとっている。私の好きな伏見語録の一つに「男の口約束は契約書よりも重い」というものがある。そうした伏見語録がこの夜もたくさん繰り出された。特に感銘を受けた言葉を紹介したい。


●「金のために魂は売れない。でも友達のためになら魂を売れる」
●「俺が過去にジゴロだったとかそういうことは今は関係ない。どんな人生を送ってきたにしろ、信念や志で人は結ばれる。この世に残るのは、金でも名誉でも地位でもなく、志なんだ」


 この夜の伏見さんの言葉だけでも、一冊の格言集ができそうな勢いだった。


 伏見さんが『11PM』『EXテレビ』『スーパージョッキー』などのテレビ番組に出演したときのお話も興味深かった。
 伏見さんは現在、ご自分の信念のもと、地球温暖化少子化の問題に取り組んでおられる。昨年伏見さんが監督した『ジゴロ・コレクター』は、AVでありながら少子化問題をテーマに据え、伏見さんの濃密なメッセージがあふれている。この作品のDVDソフトを売る中野ブロードウェイの「タコシェ」という店では、「こんなAV見たことがない」とポップが掲げられている。
 

 わざわざ私のような者にお会いくださった伏見さん、そしてこの機会を設けてくれたKさんに感謝申し上げます。ほんとうにありがとうございました。



●17日(日) 
 藤子不二雄ファンサークル「ネオ・ユートピア」会員限定藤子アニメ上映会の内容については次回以降の日記で書くことにして、今回は上映会のあと行なわれた二次会(ネオ・ユートピア会員懇親会)について少し書きたいと思う。
 懇親会では藤子作品についてたっぷり語ることができて大満足。しかも様々な新しい出会いがあって交流の輪が広がったのだから最高だ。初対面の方と何名かお話したのだが、このブログを読んでくださっている方が多く、「あのブログを書いてる人ですか!」「お会いしたかったです」「目の前で喋っている人が、あのブログの人だったとは!」などと、非常に嬉しい反応をいただけた。おかげで初対面の方々と打ち解けるのも早く、こういう出会いが持てただけでもブログをやっていてよかったなあと感じた。
 ブログ「博士のイチゴな愛情」の管理人・大正ロマ子さんが「koikesanさんのブログがきっかけで私もブログを始めて世界が広がりました。ありがとうございます」とわざわざ私の席まで挨拶にきてくださったのにも感激した。 


 当ブログ「藤子不二雄ファンはここにいる/koikesanの日記」の昨年のアクセス数を調べてみたら、一日平均960件ほどのアクセスがある計算になった。そんなにも多くの人に読んでもらえて嬉しい半面、いいかげんなことは書けないなと身の引き締まる思いだ。


 上映会・懇親会でお話したお馴染みの皆様、久々に会った皆様、そしてこのとき初めて出会った皆様、楽しいひとときをありがとうございました! 今後ともどうぞよろしくお願いします。