新年度おめでとうございます!

 3月から4月にかけては、卒業、入学、就職、結婚、懐妊など、人生の中でおめでたい節目を迎える友人知人が多くいて、このブログを読んでくださっている中にもそういう方がいらっしゃるだろうと思い、自作の詩を掲載して皆さんを祝福します。


 この詩はもともと、友人(女性)の結婚披露宴で朗読したものですが、この時季にふさわしい内容だと判断してここで発表します。大きな喜びと大きな期待とそれなりの不安に胸を膨らます全ての皆さんの春を祝福します!  詩本編中の「結婚」の語を、読む方の境遇に応じて「卒業」「入学」「就職」などに置き換えて読んでいただけると幸いです。
(そういえば、この詩を読んで、ドラえもんの「のび太結婚前夜」を思い出したという友人がいました)

 祝福


あなたが生まれたとき
祝福があふれた


よけいな言葉は必要なかった
あなたがつむぎだす力いっぱいの泣き声が
聞こえていればそれでよかった
あなたが呼吸するひそやかな運動が
繰り返されていればそれでよかった


あなたを産み終えたお母さんは
あなたのやわらかさとすこやかさを
そのふくよかな皮膚で感じとりながら
静かに目を閉じていればよかった


会社からかけつけたばかりのお父さんは
あなたの未来を力強く請け負って
いつも以上に無口になり
どっしりとかまえていればよかった


産まれて間もないあなたは
好き放題に泣き散らかして
思うままに空腹を訴えていればよかった


あなたが生まれたとき
あなたはただ
そこにいるだけで
じゅうぶんに
豊かな祝福をあびることができた


      *


あなたが結婚するとき
祝福があふれた


立派に成長したあなたは
たった今 神聖な誓いを立てたばかりで
まぶしいほどに責任感にみちた表情をしている


あなたは今
ここにいるだけで
赤ん坊のときのように
無条件で豊かな祝福を浴びながら
これから先の一歩一歩を
強く期待されている


      *


いつか今度は
あなたが祝福を贈る側に立つ日がくるだろう
そのとき
あなたが贈る祝福のありようが
おだやかな晴天の空に浮かぶ太陽のようであるといい


巨大で底知れず
明るくあたたかい太陽のようであるといい


角ばったところがなく毎日身近にあって
ゆったりと動じない太陽のようであるといい


 さて、これだけだと「藤子不二雄」と無関係の記事になってしまうので、 祝福ついでに、今年の正月に藤子不二雄A先生(藤子スタジオ)からいただいた年賀状を今さらながらアップします。
「新年度おめでとうございます!」ということで(笑)



●藤子A先生関連情報
・現在発売中の「ビッグコミックスピリッツ」4月14日号に「ブリトニーの“まんが道”入門!!」として、藤子不二雄A先生・ちばてつや先生・浜田ブリトニーさんの鼎談が載っている。(suwatechさんからの情報)
 ブリトニーさんは『まんが道』の影響で漫画家を目指したとのこと。漫画界の長老2人とギャル漫画家が世代の隔たりを超えて言葉を交わし新鮮味のある鼎談になっている。ブリトニーさんがクラブやパラパラの話をしたとき、藤子A先生が「ああ、ゴーゴーみたいなものか」とリアクションしたところなど可笑しかった。
・4日(金)、『PARマンの情熱的な日々』連載の「ジャンプスクエア」5月号発売。
・10日(木)、コンビニ単行本・ChukoコミックLiteSpecial『喝揚丸ユスリ商会』発売。
・12日(土)、『愛…しりそめし頃に…』連載の「ビッグコミックオリジナル」5月増刊号発売。