東京都が「非実在青少年」規制の条例案を提出

 東京都で「非実在青少年」を規制する条例改正案が提出されました。そして、この条例改正案が可決することが現実味を帯びています。
 この条例は、18歳未満の(および18歳未満に見える)男女を性的対象として表現している、とみなされたマンガやアニメやゲームなどを規制するものです。


 この条例が可決されてしまうと、表現の自由が侵害され、日本のマンガ・アニメ文化に大きなマイナスの影響を及ぼすことになります。(実際に罰せられなくても、表現の委縮や創作の制約につながる。この条例を口実に、同人誌の即売会などが会場主から断られる可能性も出てくる)
 藤子ファン目線でいえば、藤子先生のマンガ作品ですら規制の対象になりかねません。F先生の『ドラえもん』や『エスパー魔美』などは、この条例を厳格に適用されたらアウトになるのでは、という危惧を抱きます。

 
 東京都の条例なので他の地域に住んでいる人に関係ないかといえば、そうではありません。日本の出版社やメディアは東京に集中しているので、東京で規制されれば必然的に日本全国にその規制の波が及ぶことになります。


非実在青少年」とは誰か、問題のある表現とは何か、不健全とはどういうことか、といったことを東京都の側が恣意的に(勝手に)決められる条例ですから、いつどんな作品が規制の対象になるかわかりません。これは表現や創作にかかわる全ての人にとって(創り手にとっても受け手にとっても)憂慮すべき事態だと思います。
 また、長い歴史の中で表現の自由を勝ち取ってきた人類の歴史に逆行するものだとも感じます。
 私は、この条例案が通らない方向へ少しでも協力したく、当ブログで言及しました。


 この問題に関する詳しいことは、以下のサイトをお読みください。
 http://twitpic.com/176xew
 http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1003/09/news103.html
 http://mitb.bufsiz.jp/
 http://blogs.itmedia.co.jp/natsume/2010/03/post-f4a0.html