「こだわり人物伝 藤子・F・不二雄」第2回

 7日(水)、NHK教育で「こだわり人物伝 藤子・F・不二雄 ふしぎ大百科」第2回が放送されました。
 語り手は事前の告知では藤子プロ社長・伊藤善章氏のみでしたが、実際の番組では伊藤氏だけでなく小学館の黒川和彦氏、漫画家のむぎわらしんたろう氏も登場。そのため、伊藤氏の語りだけが掲載されたテキストとはかなり違った流れとなりました。


 晩年のF先生がメインの仕事としていた「大長編ドラえもん」をめぐるエピソードが3人の口から語られていきました。
 絶筆となった『のび太のねじ巻き都市冒険記』のエピソードを観ていると、胸が詰まるような気持ちになりました。涙がこみあげてきました。
 今晩は寝る前に、番組を観ていたときの特別な感情を背負いながら『ねじ巻き都市冒険記』を読み返したいと思います。


 番組の冒頭で、『ドラえもん』のルーツとして『てぶくろてっちゃん』が紹介されました。藤子F作品史のうえで『ドラえもん』のルーツといえる作品はいくつか指摘できそうですが、不思議な道具が話の軸になっているという点で『てぶくろてっちゃん』も『ドラえもん』につながっていく作品といえるでしょう。この『てぶくろてっちゃん』がテレビ番組のなかでクローズアップされたというのは新鮮な出来事でした。
 私はF先生がお読みになっていた書物に興味を持っているので、先生の書庫が映されたくだりは前のめりになって観てしまいました。このとき映った本を書店や古書店で見かけたら思わず買ってしまいそう。



 同日の早朝5時35分からは、先週放送された同番組第1回「未来の国からはるばると 語り手:藤子不二雄A」の再放送がありました。また、NHK総合で午前10時05分から放送された「歌うコンシェルジュ」という番組のなかでも第1回がまるごと再放送されました。
 本放送のときスタジオ・ゼロのメンバー4人が階段でジャンプしている写真が映し出されたのですが、その写真のなかの鈴木伸一先生のところに「藤子不二雄A」と誤ったテロップが付いていました。再放送では、その箇所が修正され、「藤子不二雄A」というテロップが消されていました。「藤子・F・不二雄」のテロップはそのまま。