『PARマンの情熱的な日々 漫画家人生途中下車編』

 
 9月3日に発売された藤子不二雄A先生の『PARマンの情熱的な日々 漫画家人生途中下車編』(集英社、1600円+税)は、「ジャンプスクエア」に連載中のコミックエッセイを初めて単行本化したもので、連載第1回から18回までを収録しています。連載時と同様オール2色カラーで読めるのが何ともうれしいところです。


 本編以外の企画ページも趣向が凝らされています。A先生とお付き合いのある各界著名人からの寄稿原稿、イージー会ゴルフコンペ密着レポ、「ジャンプスクエア」初代編集長・茨木政彦氏との対談、一問一答、仕事場公開など、藤子Aファンにはじつに魅惑的なバラエティブックになっています。とくに一問一答の企画は、A先生の好きなものや考えが端的に伝わってきて面白いです。
 この本を読んだ人は、藤子A先生のお人柄がますます大好きになることでしょう。
 ぜひ2巻以降も刊行されてほしいです。


  
 同じ日に発売されたジャンプコミックスこちら葛飾区亀有公園前派出所』171巻(秋本治集英社)の巻末メッセージをA先生が書いてらっしゃいます。(ムーりんさんからの情報)
 かつて第70巻で石ノ森章太郎、80巻で藤子・F・不二雄、90巻で赤塚不二夫と10巻ごとにトキワ荘の漫画家が登場したので、その間隔でA先生も登場するのだろう、と思っていたら、第100巻は別の人物(村上龍)で、以後A先生の登場がないまま時が過ぎ、ものすごい間隔があいて、ようやく今になって登場となったのでした^^
 このタイミングでのA先生の登場は、『PARマンの情熱的な日々』の発売時期と重なったことと無関係ではないでしょう。『PARマンの情熱的な日々』に秋本治氏が寄稿していますし。
 A先生は『こち亀』171巻の巻末メッセージで両さんの活躍範囲の広さに驚いていらっしゃいます^^