しのだひでお先生(ひとまずの)送別会

 4日、今年度で大垣女子短期大学の教授を退官されるしのだひでお先生の(ひとまずの)お別れ会に参加しました。来年度も客員教授としてたまに大垣女子短大にいらっしゃるので、ひとまずの、という語が付いています(笑)
 岐阜市を流れる長良川沿いの「十八楼」という由緒ある旅館のレストランが会場でした。


 十八楼に着くと、しのだ先生とお別れ会参加者の何名かがロビーで会の始まりを待っていました。しのだ先生は、私の顔を見るなり、、
「この前、安孫子ちゃん(藤子不二雄A先生)と食事してねえ。そのとき、『稲垣くんは番組に出ずっぱりだったよねー』『ビビる大木もビビってたねえ』なんて話になったよー」と声をかけてくださいました。藤子不二雄A先生ご夫妻としのだひでお先生ご夫妻がてんぷら屋で食事をされたそうで、そのとき、そうした話題が出たのだそうです。
 私のいないところで藤子A・しのだ両先生が私のことを話題にしてくださったなんて、なんと光栄なことでしょう! 光栄すぎて鼻血が出そうです^^ お別れ会が始まる前の段階で、お酒に酔うよりもっと気持ちのよい酔いがやってきたようでした。


 しのだひでお先生といえば、我々の世代にとっては「コロコロコミック」に連載されていた「藤子不二雄のまんが入門」の厳しい“塾頭”のイメージが強いです。私は1980年代の一時期、このコーナーの投稿者でした。一度だけですが、しのだ先生に私の作品(一コママンガ)を選んでいただき、「入選」したことがあります。(欄外に名前だけ載る「佳作」も2〜3回いただきました)
 その事実は、しのだ先生ご本人にすでに伝えてあったのですが、入選時にもらった記念メダルの実物をいつかしのだ先生に直接お見せしたいなと思っていて、いつも見せそびれていたのです。その願いが、今回ようやく実現しました。

 
 ★入選メダル(表):ドラえもんの姿が刻まれています。


 
 ★入選メダル(裏):自分の名前がメダルに刻印されているのが感動的です。

 
 私は、小学館がこの入選メダルを送ってくれるさい使った箱も保管していて、しのだ先生はそのことにかなり感心してくださいました。
 
 今回その箱のフタの裏面にしのだ先生じきじきのメッセージを書いていただきました!
 
「入選おめでとう!!」というメッセージに、しのだ版ドラえもんまで描いてくださって感謝感激です。箱のフタの裏側、という描きにくい場所だったので線がやや揺らいでいますが、それがまた良い味になっています。
「なんちゃって」とあるのは、いま入選したわけじゃなく、もう30年近くも前のことだから、という理由。
 ドラえもんの鼻が黒いのは、もともと黒いペンだけでドラえもんを描くつもりで鼻を黒く塗りつぶしたあとに、近くにいた方が他にも色がありますよとカラーのペンを渡してくれたからです。


 
 
 
 お別れ会の最中に皆で描いた寄せ書き色紙



 お別れ会終了後、私は自宅へ帰る足がないため十八楼に宿泊しました。宿泊組は5〜6人でした。宿泊組のほうに、しのだ先生やテレビ愛知の方もいらっしゃって、いっしょに風呂に入って酔いを冷ましながら、興味深いお話を聞かせていただきました。
 それから、缶ビールや缶チューハイなどを自動販売機で買って、しのだ先生の泊る部屋に集まり、夜中の1時過ぎまで盛り上がりました。
 しのだ先生から手塚先生のアシスタント時代や藤子スタジオの鬼軍曹と呼ばれていた時代のことなどをうかがいました。藤子先生関連では、「少年キング」の編集者が『フータくん』の原稿を紛失した事件などが印象的でした。