大槻ケンヂ×山口敏太郎「超常現象トーク」

 3日前の話になりますが、9日(日)、名古屋の大須演芸場で開催されたイベント「超常現象トーク」に行ってきました。筋肉少女帯などで活躍するロックミュージシャン・大槻ケンヂさんと、オカルト研究家・山口敏太郎さんによるトークショーです。
 
 
 
  お二人の着眼点のユニークさや話術の巧みさに、妙に納得しながら何度も爆笑してしまいました。
 トークショーの序盤から、大槻ケンヂさんは「月刊秘伝」を愛読しているという話で盛り上げてくれました。この雑誌の存在は私も知らないし、若い女性客が大半とあって観客の多くも知らないのですが、大槻さんの妙にこだわりのある紹介の仕方がおかしくて笑えました。
 山口敏太郎さんが、超常現象ライターで漫画家のあすかあきおさんのエピソードを披露すれば、大槻さんは、それに呼応するように、ダイヤモンド✡ユカイさんのエピソードを披露。あすかあきおさんは、藤子不二雄賞を通って漫画家デビューを果たしました。私が10代のころ「別冊コロコロコミック」でマンガを連載していて、リアルタイムで読んでいたので懐かしいです。今も超常現象方面でご活躍のようです。


 テレビ番組で、出演者が超能力にかかったり「気」でふっ飛ばされたりするのは、そこに空気を読ませる力が働いているからだ、という大槻さんの話もウケました。その後お二人は、日本人特有の気配りとか気を遣う民族性が「ここで超能力にかかっておけば盛り上がる」「この老人にふっ飛ばされてあげないと気の毒」といった観念を生み、結果的に超能力にかかってしまう……その意味で、やっぱりこれは「気」の力なのだ、というふうに話を膨らませました。


 そんな感じで、超常現象をテーマにしながらお笑い要素たっぷりのトークが展開されていきました。
 以下、お二人のトークのなかに出てきた固有名詞をいくつか順不同で羅列しますので、どんな傾向の話だったか想像なさってみてください(笑) 
「未確認思考物隊」
「のほほん学校」
「月刊ムー」
「月刊BOMB」
「スコラ」
 植芝盛平
 中岡俊哉
 塩田剛三
 柳龍拳
 安生洋二
 大槻義彦
 と学会
 山本弘
 クラッシュギャルズ
 北斗晶
 アイドリング!!!
 AKB48
 高塚光
 イルミナティ
 フリーメイソン
 矢追純一
 ゲゲゲの鬼太郎
 ガッパ


 トークショー後半は、写真や動画を見ながらのトークとなりました。
 山口さんは、老人の幽霊の顔があまりに鮮明に写り込み過ぎた心霊写真を紹介。その老人の幽霊の目には、黒い横線が入れてあり、誰だかわからないように匿名性を確保していました。山口さんいわく「これからは幽霊の人権にも配慮する時代なんです」。
 雲のなかに出現した巨大仙人の夫婦だとか、山口さんの弟さん宅の郵便受けに残された河童の足跡の写真なども見せてくれました。河童の足跡は、ある番組で検証した結果、ハクビシンのものと判明したそうです(笑)
 後半の大槻さんは、主に「UFOと宇宙」という雑誌からいろいろな投稿ネタなどを拾って、おもしろおかしく紹介していました。


 
 この日は、友人から、水木しげる先生のお弟子さんで劇画家の土屋慎吾先生を紹介してもらい、イベント後は土屋先生、友人二人と夕食を取りました。
 土屋先生は現在、『ゲゲゲのアシスタント』という劇画をホームページで発表されています。水木しげる先生のアシスタント時代のエピソードを描いた作品です。
 http://gegegenoassistant.web.infoseek.co.jp/preview.htm
 昨年NHKでドラマ化されて人気を博した『ゲゲゲの女房』にも、土屋先生をモデル(の一人)にした登場人物が出てくるとのこと。
 土屋先生はエロ劇画の帝王とも言われ、全盛期は月産200ページ描かれていたそうです。お話してみると、とても気さくな方で、いろいろとおもしろい話を聞かせてくださいました。先生のご著書『武市半平太伝』(中日出版社、2010年発行)にイラストとサインを書いていただけて大感謝です。
 
 

 最後に藤子関係の話題に結びつけていきますが、土屋先生は、2009年11月27日に帝国ホテルで行なわれた「水木しげる画業60周年を祝い皆様に感謝する会」(水木先生の米寿記念のパーティでもある)で藤子不二雄A先生とお会いしたそうです。このパーティに出席したことについては、藤子A先生も『PARマンの情熱的な日々』で描いてらっしゃいました。「ジャンプスクエア」2010年3月号で発表された同作第28回「東京あっちこっちめぐり」においてです。水木しげる先生、藤子不二雄A先生、ちばてつや先生の3ショット写真などが紹介されています。