都内『まんが道』ゆかりのスポット(3)並木ハウス

まんが道』に小村さんという編集者が登場します。彼女は講談社「少女クラブ」の編集者で、満賀と才野のところへ別冊まんが64ページを依頼しにやってきます。
 依頼を受けた満賀と才野は、サッカレーの『バラとゆびわ』の漫画化に挑むことになるのです。


 小村さんは、ケーキを持参して陣中慰問に訪れたり手料理をご馳走してくれたりと優しくかわいい女性だったのですが、満賀と才野は『バラとゆびわ』の進行を大幅に遅らせてしまい、小村さんに多大な迷惑をかけることに…


 そんなことがあったのち、満賀と才野は講談社の前で小村さんとばったり会い、これから手塚先生の住む並木ハウスへ行くという小村さんに同行します。
 その並木ハウスは今も建物が現役で残っています。
 
 
 
 ・並木ハウス


 
 ・並木ハウスの表札


 並木ハウス雑司が谷鬼子母神のすぐ近くにあり、満賀と才野は小村さんの誘いで鬼子母神にお参りします。
 
 ・『まんが道』には、満賀と才野と小村さんがここを通る場面があります。

 
 ・鬼子母神
まんが道』のナレーションでは「鬼子母神はインドの女神で、子供を守る神として崇拝されるが、日本では安産、子育ての神として、信仰を集めている」「この雑司ケ谷の鬼子母神は、日蓮宗の法明寺のお堂で、天正6年(一五七八年)に建てられたといわれる」と解説されています。


 満賀は鬼子母神をお参りしたさい、おみくじを引いて「大吉」を出します。「願望かなうべし 祝事すべてよし 待人来るべし……」と良い事ずくめの結果でした。『まんが道』では大吉のおみくじが「ジャーン」と輝いて描かれています。(のちに『愛…しりそめし頃に…』で手塚先生が同じように大吉を引きます)
 
 私も満賀と同じ大吉を!と意気込んでおみくじを引いてみたら…   
 
 なんと、よりによって「凶」が…
 これはこれで、なかなか出ないものを引けてよかった…と前向きに考えておきましょう(笑)



 ●雑誌情報
・「オトナファミ」10月号で「すこしふしぎな同居フレンド漫画40作」という特集が組まれています。藤子・F・不二雄作品がたくさん紹介されており、藤子不二雄A先生の作品も4作取り上げられています。そのほか、『GU-GUガンモ』『ケロロ軍曹』『侵略!イカ娘』『パンク・ポンク』『のらみみ』などなど。
 藤子プロ社長のインタビューも読めます。


・「smart」10月号に「サイボーグ009」押し!!という記事があり、藤子不二雄A先生のコメントも載っています。A先生の推しメンはイワン・ウイスキーとのこと。
 雑誌における『サイボーグ009』の特集といえば、「Pen」9月1日号の「完全保存版サイボーグ009完全読本。」の充実度は半端じゃありません。同特集内(85ページ)には、藤子不二雄A先生の写真も掲載されています。石ノ森章太郎先生とさいとう・たかを先生、そしてA先生が酒を酌み交わしている写真です。


・9月1日発売の「Pen+ (ペン・プラス)」10月1日号は、完全保存版「大人のための藤子・F・不二雄」です! これは内容の濃い特集になりそうです。
  http://p.tl/fqbU