『夢トンネル』単行本化決定!

 先週末に小学館クリエイティブのGAMANGA BOOKS『まんが道』5巻・6巻が届きました。

 5巻は「青雲編」の2冊目、6巻は3冊目にあたります。
 5巻の表紙では、満賀道雄と竹葉美子さんが初雪を見上げるシーンが使われています。このシーンを思い出すだけでセンチメンタルな気持ちになってきます。5巻は竹葉美子さんとの出会いから別れまでが詰まった一冊なのですね!
 巻末のエッセイは、5巻が江口寿史さん、6巻があらゐけいいちさんです。


 小学館クリエイティブ藤子不二雄A作品といえば、こんな素敵な情報が届きました。(doburokuさん、情報ありがとうございました)


 『夢トンネル』初単行本化!


 ●小学館クリエイティブ公式サイト
 http://www.shogakukan-cr.co.jp/book/b107902.html
 公式サイトの文面に「本作は藤子不二雄Aにとっては80年代の最高傑作ともいわれ」との記述があります。まさに私も以前からそう思っていまして、非常に思い入れの強い藤子A作品の一つです。
『夢トンネル』は「サンケイ新聞」1983年5月12日号〜1984年5月5日号(毎回1ページ×全301話)で連載されたのですが、長いあいだ単行本化されることがありませんでした。これほど面白いマンガが幻の作品と化している状況を寂しく感じていたのですが、2003年になって京都漫画研究会から1000部限定・定価2500円でようやく一冊の本にまとめられました。そのときは歓喜に震えました。
 この京都漫画研究会版は1000部限定の同人本だったため、早い段階で入手が難しい状態になりました。それがこのたび、ついに商業出版レベルでの単行本化が告知されたのですから、これは讃嘆すべきニュースです。
 これを機に、多くの方に『夢トンネル』を読んでもらえたら、『夢トンネル』を愛する者としてとても嬉しいです。


『夢トンネル』は、小学生の夢見ユメオくんが主人公。彼の家の庭にはユーカリの木が生えていて、ある日ユメオくんは、そのユーカリの木で休んでいた不思議な動物ウィ〜キ〜と出会います。ウィ〜キ〜は、“バクコアラ”という種族らしく、特殊な能力を持っています。ユメオくんは、ウィ〜キ〜の力を借りて夢トンネルを通り、過去へ旅することに。その過去が、藤子A先生が『まんが道』や『少年時代』で描いた時代を彷彿とさせるもので、藤子Aファンの心をくすぐります。そして多くの日本人のノスタルジーをも誘うだろうと思うのです。


 小学館クリエイティブの『夢トンネル』、発売日は4月17日、定価は1800円+税、解説は明治大学米沢嘉博記念図書館学芸員・マンガ研究家の斎藤宣彦さんです。



『夢トンネル』に関しては、以前当ブログで取り上げたことがあります。
 ●『夢トンネル』について
 http://d.hatena.ne.jp/koikesan/20080126