ドラマ『ビブリア古書堂の事件手帖』に藤子マンガ登場!

 フジテレビで毎週月曜午後9時からドラマ『ビブリア古書堂の事件手帖』が放送中です。いわゆる「月9」ですね。
 このドラマの25日(月)放送回のテーマは「足塚不二雄『UTOPIA 最後の世界大戦』」の模様です。
 http://www.fujitv.co.jp/biblia/story/story_07.html
 藤子先生にとって最初の単行本でありマンガ単行本史上最高の古書価格を誇る本書がテーマになるのですから、ぜひ見たいです。そのほかの古書マンガもいろいろと映し出されるようです。


 原作小説の2巻目に『UTOPIA 最後の世界大戦』をテーマにした話があるので、ドラマでも放送されたらいいなあと思っていました。その意味でもこの回は見逃したくありません。



 そんな藤子ファン注目のドラマが放送される25日(月)から、藤子・F・不二雄大全集第4期の刊行がスタートします。第1回配本は『ユリシーズ/少年船長 ほか』。
 F全集第4期はすでに刊行ラインナップが発表され、どんな作品が収録されるか具体的に判明しているわけですが、そんな状況下でちょっと気になる現象が起こっているようです……。
 次のような話を、複数の方面から耳にしました。

 
 藤子・F・不二雄大全集第1期から3期までに収録されず、さらに第4期の収録リストからも漏れている藤子F作品があります。そうした、F全集では収録漏れになりそうな作品を掲載した雑誌や別冊付録などが、これまで以上の高額で取引されている傾向が見られる、というのです。


 F全集に収録されないのだからこれは超貴重な作品になる!と考えた方が高い値段で購入されているのかもしれませんが、今の段階で「この作品は収録されない」と決めつけてしまうのは早計ではないか…という意見が聞かれますし、私もそう思うのです。
 当ブログ昨年12月25日のコメント欄に以下のような情報をいただきました。

実は先月、私も収録リストに出ていなかった合作作品等がどうなるのか気になり、小学館にメールで問い合わせたところ、面白い情報を教えてもらえました。
小学館曰く、どうやら今回収録しない合作作品に関しては、F全集とは別の仕切りでの刊行を検討して行きたく現在調整中、だそうです。

 つまり、F全集第4期までに収録されない作品であっても、F先生+A先生の共著作品は、F全集完結後に別枠シリーズで刊行される可能性が相当にあるということです。それと同様に、A先生との共著ではないけれど他に著作権者の存在するF作品だって、刊行されないと決まったわけではありません。
 具体的にいえば、『西部のどこかで』『三人きょうだいとにんげん砲弾』『四万年漂流』など初期のF先生+A先生共著作品や、『タップタップのぼうけん』『タトルくんのぼうけん』などF先生+A先生に加え他にも著作者がいる作品、『名犬ラッシー』などF先生の単独作品(A先生はかかわっていない作品)だけれど他に著作権者の存在する作品などは、F全集第1期〜第4期とは別の仕切りで刊行が検討されている可能性がある、と考えられるのです。


 これまでのF全集編集スタッフの「全F作品を網羅したい」という情熱とこだわり方から推測しても、今挙げたような作品群を収録漏れのままにしておくとは考えづらい……、あの編集スタッフの顔ぶれなら、最後まで全作品網羅を目指して頑張ってくれるだろうと期待をこめて、私は希望を抱いております。


 ですから、現時点でF全集第1期〜第4期の収録作品(および収録予定作品)から漏れていると思える作品であっても、それを理由にしてベラボーな価格で初出雑誌や別冊付録を購入するのはもったいないような気がしてならないのです。
 F全集とは関係なく、もともと初出雑誌や別冊付録を収集している…というのなら話は別ですが、「F全集に収録されない作品なら、価値がぐんと上がるだろうから」「F全集に収録される予定がない作品だけど、ぜひ読みたいから」といった理由で格別に高いお金を出して購入するのは、今の段階では慎重になったほうがよいかなあ、というのが私の考えです。
 少なくとも私は、そういった作品を集めるとするなら、F全集完結後に別枠で刊行されることが検討されている共著作品シリーズのラインナップが発表されてからのほうがよいだろう、と考えています。何しろ、第4期刊行開始を間近に控えた現在、そうした作品が異様に高騰している印象ですから、手を出すと火傷しそうで(笑) 高いお金を出して購入してみたものの、結局F全集完結後の別枠シリーズに収録されてしまった…ってことになるのが最高に怖いです。


 まあ、ともあれ、せっかく第4期が始まるのですから、何が収録から漏れるのか過敏に気にする前に、今回めでたく収録される数々のレア作品たちをきちんとした単行本の形態で読めることへの期待感に胸を躍らせたい、と個人的には思っております。