藤子・F・不二雄大全集第4期刊行スタート!

 テレビ朝日の深夜番組『マツコ&有吉の怒り新党』に「新・3大○○」という名物コーナーがあります。同コーナーの27日(水)放送分は「あの国民的漫画家の“異色な物語”」と番組公式サイトで告知されています。
 この企画には私の意見もいくらか反映されていると思います(というか、いろいろと協力しました)。ご視聴いただけると個人的にも嬉しいです♪
 27日(水)午後11時15分から番組が始まりますので、よろしくお願いします。


 そして、きのう25日(月)、藤子・F・不二雄大全集第4期の刊行がいよいよスタートしました!
 第4期の記念すべき第1回配本は『ユリシーズ/少年船長 ほか』です。
 
 1957〜58年に講談社の学年別学習雑誌(たのしい三年生、四年生)の別冊付録で発表された4作品が収録されています。帯にあるとおり、「名作児童文学」を若き日のF先生がマンガ化したものです。
 当時のF先生の、あたたかくて丁寧な描線、品があってかわいらしいキャラクター、おっとりとして清らかなムード、的確な構図、世界名作をコミカライズする手腕などをじっくりと堪能できます。


 本巻の表題作にもなっている『ユリシーズ』は、F全集第4期全体の中で唯一、すでに単行本に収録されたことのある作品です。
 言い換えれば、今後はずっと単行本未収録作品ばかりが続く!ということですから、第4期ラインナップのレア度がどれほど高水準かわかります。
 
 これは、『ユリシーズ』を収録した単行本、藤子不二雄ランド『UTOPIA 最後の世界大戦』(中央公論社、1991年)です。


ユリシーズ』は「たのしい三年生」1957年6月号の別冊付録で発表されました。この別冊付録、1985年に国書刊行会より復刻されたことがあります。原本はとてつもなく高額のプレミア価格がついていて入手するのが極めて困難なのですが、私は10代のころ復刻版のほうをリーズナブルな価格で購入することができました。
 
 
 ハードカバーの豪華な別冊付録ですから、これを手にしたときの感動は絶大でした。


 最後に、藤子・F・不二雄大全集のラストシーズンとなる第4期がスタートしたことを、心より慶賀いたします。