SF短編のメディア化

マツコ&有吉の怒り新党』で藤子・F・不二雄先生のSF短編が取り上げられた記念として、今回はF先生が描いたSF短編そのものではなく、SF短編から派生した副次的な産物について、私が所有している物を中心に紹介します♪ 


 
 
 これは、『ヒョンヒョロ』に登場したウサギ型宇宙生物のフィギュア(メディコム・トイ、2005年)です。写真にありませんが、宇宙最大最高ノ価値アル球体「ヒョンヒョロ」が付属しています。


 
 
ミノタウロスの皿』『カンビュセスの籤』のレリーフコイン。2000年から刊行された『藤子・F・不二雄SF短編PERFECT版』全8巻(小学館)の全巻予約特典です。異色短編屈指の美少女ミノアとエステルが浮き彫りになっています。



 さて、SF短編は、いろいろなメディアで原作として使用されてきました。
 1980年代後半には、フジテレビの「月曜ドラマランド」の枠で『夢カメラ』や『赤毛のアン子(のちに『アン子 大いに怒る』に改題)』がドラマ化されています。
 これらのドラマについては、前に当ブログで取り上げたことがあるので、そちらを参考になさってください。
 ●月曜ドラマランド藤子不二雄の夢カメラ』
 http://d.hatena.ne.jp/koikesan/20061116


 90年代には、SF短編のOVA藤子・F・不二雄のSF(すこし・ふしぎ)短編シアター』がリリースされました。全6巻ですが、いま手元に4〜6巻しかないので3本だけ撮影(笑)
 
 
『宇宙船製造法』『ポストの中の明日』『ミノタウロスの皿』『みどりの守り神』『おれ、夕子』『カンビュセスの籤』などが11作がこのOVAでアニメ化されました。


 1999年から2001年まで日本テレビ系で放映された『週刊ストーリーランド』内で『絶滅の島』と『流血鬼』がアニメ化されたこともあります。
 ・『絶滅の島』2000年1月27日放映
 ・『流血鬼』2001年8月16日放映


 2008年にはWOWOWでSF短編6作がドラマ化されました。番組名は『藤子・F・不二雄のパラレル・スペース』。そのDVD-BOXがこれです。
 
『値ぶみカメラ』『あいつのタイムマシン』『ボノム〜底ぬけさん〜』『かわい子くん』『征地球論』『ボクラ共和国』がドラマ化されています。DVD-BOXにはこの6作品を収録した原作本がついています。
藤子・F・不二雄のパラレル・スペース』全6話のうち最初に放映されたのが、長澤まさみ主演の『値ぶみカメラ』でした。
 
 これは、作中に登場する「値ぶみカメラ」を模したノベルティグッズです。
藤子・F・不二雄のパラレル・スペース』については以下の記事で言及しています。
 ●WOWOWでSF短編6作がドラマ化
 http://d.hatena.ne.jp/koikesan/20080808


 SF短編のドラマと化といえば、1994年、関西テレビ系の『学校の怪談』第5回で、『山寺グラフィティ』を原作としたドラマ『逢いたい』が放映されたこともあります。
『山寺グラフィティ』についてはこちらで詳しく考察を書きました。この作品はSF短編の中でも藤子ファンのあいだで人気の高い一編です。
 http://d.hatena.ne.jp/koikesan/20040922


 ドラマ化、アニメ化と紹介してきましたが、SF短編は舞台化されたこともあります。1989年、劇団21世紀FOX旗揚げ五周年記念公演「SUKOSHI FUSHIGIもの語り」(脚色:北村想、演出:肝付兼太)がそれです。『オヤジロック』『コロリころげた木の根っ子』『3万3千平米』『定年退食』『あのバカは荒野をめざす』『夢カメラ』『世界名作童話』『カンビュセスの籤』『流血鬼』を原作としながら舞台用に脚色した作品です。。
 
 この写真は、その舞台の脚本をまとめた本です。藤子F先生、北村さん、肝付さんの三者鼎談が巻末に収録されています。
 舞台化はこの後も何度かなされたようです。


 さらに、SF短編は小説になったこともあります。
 
『ひとりぼっちの宇宙戦争』がノベライズされたのです。1994年、小学館発行の文庫本です。ノベライズを担当したのは、SF作家の森下一仁さん。設定は大幅に変更されています。