ハットリくんが国民栄誉賞を予言?

『忍者ハットリくん』に「みたか!しったか!! ハットリ打法の巻」(初出:「少年」1965年3月号)という話があります。
 この話のなかで、プロ野球をテレビ観戦して感心したハットリくんがこんなことを言います。


清原氏イチロー氏、松井氏なら忍者になれるでござるな」


 このセリフは、1996年初版の中公文庫コミック版におけるものですが、そこに登場する3人のプロ野球選手の名前は、単行本が刊行された時代によって変更されています。
 その変遷を大まかに紹介しましょう。

●1968年初版発行、サンデー・コミックス(秋田書店
「長島氏や広瀬氏、吉田氏なら忍者になれるでござるな」(注:「長島」は「長嶋」のことでしょう)


●1982年初版発行、てんとう虫コミックス小学館
「王氏や山本氏、掛布氏なら忍者になれるでござるな」


●1996年初版発行、中公文庫コミック版(中央公論社
清原氏イチロー氏、松井氏なら忍者になれるでござるな」

 この事実についてある方と話をしていたら、そこに出てくる各時代ごとのジャイアンツの選手3人が奇しくも国民栄誉賞受賞者になりましたね、といった指摘を受けました。
 なるほど!
 きのう(5日)長嶋さんと松井さんの国民栄誉賞授賞式が行われたばかりとあって、私の中ではタイムリーな話題だったので、ここでちょっと紹介してみました♪


・追記
 清原さんもジャイアンツに在籍していたことがありますが、上記3通りのハットリくんのセリフが発表されたそれぞれの年におけるジャインツの選手は長嶋、王、松井でした。