氷見・高岡の旅(その9)「高岡の藤子スポットいろいろ」

 前回からずんぶん間があいてしまいましたが、前々回(その7)と前回(その8)で高岡市内にある『まんが道』ゆかりのスポットを紹介しました。今回は、その2回で紹介できなかった高岡市内藤子先生ゆかりのスポットをレポートしてみます。


 まず「ドラえもんの散歩道」。ここは「“耳で楽しむ”藤子・F・不二雄の世界」公開録音のレポートをした回でも触れましたが、あらためて取り上げます。
 
 
 
 
 
ドラえもんの散歩道」には『ドラえもん』のレギュラーキャラクターたちの銅像が建っています。全部で12体。これらの像は1994年、高岡大和の隣の広場「万葉の杜」に設置されました。同年7月23日のオープニングセレモニーには、藤子・F・不二雄先生と大山のぶ代さんも出席されています。
 その後2011年になって万葉の杜が有料駐車場に転用されることになり、「ドラえもんの散歩道」が撤去されました。その時点では移設先が未定だったため、銅像たちの行き先が心配でしたし、駐車場ができるためにドラえもん関連のスポットが追いやられてしまうことを悲しく感じました。
 そんななか、移設先がウイング・ウイング高岡の広場に決まり、結果的に以前より人目につきやすい場所に移ってよかったと思います。これらの銅像たち、前はもっと高いところにあって手が届かなかったのですが、今は低めに設置されて親近感が増しました。これからも末長く愛され続けていくことでしょう。


 
 これがウイング・ウイング高岡の建物です。このビルの前の広場に「ドラえもんの散歩道」があります。高岡駅のすぐ目の前、という立地なので、高岡を訪れる人々をドラえもんたちが楽しく出迎えてくれているように感じられます。
 ウイング・ウイング高岡の2・3階には高岡市立中央図書館が入っています。図書館内には、ドラえもんコーナー、藤子・F・不二雄コーナー、藤子不二雄Aコーナーが設けられています。とくに藤子・F・不二雄コーナーは、F先生の写真を掲げながら広めにスペースが取られ、藤子・F・不二雄大全集からドラえもんの学習本までいろいろな本が並んでいます。ドラえもんコーナーでは、富山大の横山泰行名誉教授が収集した『ドラえもん』初出コピーの冊子を読むことができます。


 
 
 この非常に年季の入った建物は、宮村書店(たばこ店)です。高岡在住時の藤子先生が漫画本などを買っていた書店といえば文苑堂書店が有名ですが、F先生はこの宮村書店もよく利用していました。戦前からこの地で営業しているようです。なんといっても素晴らしいのは、建物が現存していることです。このレトロな味わいがたまりません。



 以下に紹介する3つのお店は、“高岡における藤子不二雄A先生の3大好物”の販売店です。
 
 大杉堂。
 
 女傅。
 
 
 塩谷昆布店。


 大杉堂のおやき、女傅の赤巻かまぼこ、塩谷昆布店の黒とろろが、A先生の高岡における3大好物なのです。
 
 塩谷昆布店のレジの上方には藤子両先生の色紙が飾ってあります。A先生が来店されたときの記念写真も展示してありました。



 
 
 出町竹苞堂表具店。高岡の街を歩いていたら、どこかで見たことのあるイラストを見つけました。そう、光禅寺にあるA先生の衝立絵ではありませんか。片面が野仏、もう片面が喪黒達磨のあの衝立絵です。その野仏のほうのコピーが店の陳列窓に飾られているのです。
 なぜ、この絵がここに展示されているか未確認ですが、この店は表具屋さんなので、光禅寺の衝立の表装をここで行なったのかもしれません。



 
 
 
 寿司居酒屋 二の丸。藤子先生ゆかりのスポットというわけではありませんが、高岡の街を散策する途中、昼食をとるのにおススメです。 ランチのにぎり10貫(小鉢・みそ汁付き)は、800円というお手頃価格。新鮮な寿司ネタでこの価格はうれしいです。高岡大仏から高岡古城公園方面へ少し歩いたところにあります。「鮮魚山崎」という魚屋さんと隣接しています。




 
 「ショップまじま」名物、10段ソフトクーリム! これも藤子先生と関係ありませんが、おススメ飲食スポットとして取り上げてみました。
 このお店、F先生の母校・高岡工芸高校の向かい側にあって、10段ソフトクリームを買うための行列ができていました。ボリュームがあるので、クリームが溶けるが先か、食べきるが先かという競争状態になります(笑)
 この大きさで150円なのですから、こたえられません!



 
 高岡工芸高校。同校の青井記念館美術館で、7月27日(土)から8月25日(日)まで「藤子・F・不二雄展」が開催されています。F先生がご在学中の資料や写真などが展示されていて、先生の母校ならではの企画展になっているようです。
 http://kogei-h.el.tym.ed.jp/?cat=21



 今回の氷見・高岡の旅でめぐれなかった藤子スポットはいくつもありますが、目立ったところでは「おとぎの森公園 ドラえもんの空き地」まで足をのばせませんでした。
 http://terfel.net/otogi05.html


 高岡信用金庫本店で展示中の「藤子・F・不二雄先生が緞帳用に制作した切り絵原画」も、信用金庫が休日だったこともあって観られませんでした。
 http://www.shinkin.co.jp/takaoka/topics/fujikogenga2012/index.html
 この原画をもとにデザインされた緞帳は高岡地域地場産業センターの小ホールにあります。緞帳は以前に見学したことがあるのですが、それの原画が展示されているとあれば、観てみたかったという思いが残ります。原画の展示期間は、2012年10月11日から1年間ということなので、私が次に高岡へ行けるころにはもう終わっていそうな気がします。


 昨年(2012年)7月6日に開館した「高志の国文学館」も(これは富山市にありますが)、いつか訪れてみたいなあ、と思っています。
 http://www.koshibun.jp/


 そのほか、細かいスポットのいくつかには行けませんでした。今度高岡へ行ける機会できたら、そうしたところも含めてじっくりゆったりめぐってみたいです。



「氷見・高岡の旅」と題して藤子先生ゆかりのスポットをレポートしてきましたが、今回が最終回となります。
 そもそもこの旅の最大の目的は、ラジオ番組「“耳で楽しむ”藤子・F・不二雄の世界」の公開録音を観覧することでした。
 ↓そのレポートはこちらで読めます。
 http://d.hatena.ne.jp/koikesan/20130702


 この番組のオンエアがいよいよ明日に迫ってきました!

番組名:『“耳で楽しむ”藤子・F・不二雄の世界』
放送日時:8月9日(金)午後8:05〜9:30
放送局:NHKラジオ第1(全国放送)
http://cgi2.nhk.or.jp/navi/detail/index.cgi?id=09_0098

 公開録音で体感したあの朗読劇が、番組でどのように編集され構成され演出されているのか、非常に楽しみです!
 偶然にも同日(9日・金)にはA先生が出演するラジオ番組もオンエアされます。番組名は、TBS RADIO『伊集院光の週末TSUTAYAへ行ってこれ借りよう!』。『小林悠 たまむすび』という番組内で午後3時から20分間放送されます。
 この番組は、1人のゲストが2回セットで登場するシステムで、はじめに「週末これ借りよう編」でゲストお薦めのDVDを発表し、その2週後の「先週あれ観たよ編」でDVDの感想トークを行なうようです。つまり、A先生は、8月9日の「週末これ借りよう編」に登場されたあと、2週間後の「先週あれ観たよ編」にも登場される、ということです。
 http://www.tbs.co.jp/radio/tsutaya/
 残念ながらこの番組、私の住む地域では聴けないようです。