BUMP OF CHICKENがハットリくんを語る

「CUT」12月号でBUMP OF CHICKENのメンバーが好きなマンガ10冊をセレクトして語っています。その10冊のなかに『忍者ハットリくん』がありました。
 
『忍者ハットリくん』を選んだのはドラムスの升秀夫さん。ここで語られているエピソードは、その内容からして「むくれ忍者シンゾウ」と「パパ上をつけるでござる」です。どちらも、1980年代に連載された“新”忍者ハットリくんのエピソード。
 
 升さんはつらいとき『むくれ忍者シンゾウ』の最後のコマを見るそうです。このコマでは、ハットリくんが涙を浮かべながら「忍!忍!忍!」と走っています。あることで皆から悪者扱いされたハットリくんは、(真実を知ればハットリくんのほうに道理があるにもかかわらず)言い訳ひとつせず謝って、その場を立ち去ります。その直後にこのコマが描かれるのです。ハットリくんの切ない気持ちが、一粒の涙と「忍!忍!忍!」の声から伝わってきて心に響きます。
 このコマは、私にとっても“新”忍者ハットリくん屈指の心に刻まれるコマなので升さんに共感しました。


 BUMP OF CHICKENといえば、映画『ドラえもん 新・のび太と鉄人兵団 〜はばたけ天使たち〜』の主題歌『友達の唄』を手がけており、その頃のインタビューで『ドラえもん』に思い入れをお持ちであるとの認識はありましたが、今回は藤子A作品について語ってくれたことで私の藤子ファン脳にまた刻まれました。



※17日(月)に「ビッグコミック」12月増刊号が発売されました。連載中の『人生ことわざ面白“漫”辞典』(文・藤子不二雄A イラスト・西原理恵子)は、第38回「縁は異なもの…」です。