まぐろの刺身

 回転寿司でまぐろネタばかり立てつづけに食べました。まぐろの刺身は好物でして、毎日でも食べたいくらいですが、じっさいは毎週くらいの頻度で食べています。
 

 まぐろの刺身といえば、映画『のび太の恐竜2006』で描かれたまぐろの刺身がとてもおいしそうだったのを思い出します。のび太はピー助にまずミミズをあげたのですが、まったく食べてくれません。野比家の晩の食卓にまぐろの刺身が並びました。刺身に手をつけず自分の部屋に持っていったのび太は、箸でつまんでピー助に差し出します。ピー助は食べたそうだけど食べづらそうです。そこでのび太は、刺身をてのひらに乗せ換えて再び差し出します。ピー助はすかさずかぶりつき、一切れ、また一切れとうまそうに食べていくのでした。
 刺身の質感や色合がじつにおいしそうですし、刺身を差し出すのび太のこまやかな気遣いとピー助をかわいがる気持ちがステキです。刺身に勢いよくかぶりつくピー助の動きや、かじり跡の残った刺身の形状にも見惚れました。


 藤子・F・不二雄先生の二女・日子さんは、この場面についてこんなことをおっしゃっていました。「映画の中で、のび太がピー助にまぐろの刺身をあげるシーンがあるのを覚えていらっしゃるでしょうか。あれは、わが家の食卓での父の行動なのです。父を気遣い、母は子どもと違うおかずを出すのですが、やさしい父は必ず私たちに分けてくれるのです」(「もっと!ドラえもん」3号、2005年、小学館


 F先生はご家庭で刺身は食べるけれど煮魚は食べなかったとか。
 まぐろの話から外れますがついでに言いますと、F先生は大根が特別にお嫌いでした。でもカブは食べられるし、かいわれ大根はお好きだったそうです。