てんとう虫コミックス『オバケのQ太郎』11巻発売

 3月28日、てんとう虫コミックスオバケのQ太郎』11巻(新装版)が発売されました。   
 
 
 今巻のQちゃんは、要人の暗殺を命じられたり、猛獣公園をつくろうとしたり、わんこそばに挑んだり、男性的魅力を獲得しようとがんばったり、キノコ狩りに出かけたりします。
 収録作の一つ「結婚しよう」では、ドロンパがP子ちゃんにプロポーズします。大人になったら結婚しよう、という話ですから、結婚の早期予約みたいなものですね。P子ちゃんが想像するP子ちゃん自身の花嫁姿が(失礼ながら)笑えます。とくに、文金高島田をかぶった彼女の姿!全身まるごと文金高島田(笑)
 ドロンパは、P子ちゃんのお兄さんだからという理由でしぶしぶQちゃんを誉めます。Qちゃんの毛が3本もあることが何よりすごい、と誉めるくだりが私のお気に入りです。頭髪がふさふさの人がそんなことを言っても嫌味っぽいけれど、毛の一本もないドロンパが言えば(ドロンパの心にもないお世辞だとしても)説得力があります(笑)
 Qちゃんの毛といえば、QちゃんがP子ちゃんに変装する場面も面白いです。Qちゃんの毛は3本、P子ちゃんは1本の毛にリボンをつけています。そこでQちゃんは、3本の毛をより合わせて1本に見せかけ、そこにリボンを付けるのでした。その“3本の毛をより合わせる”発想が私にとって妙にツボなのです。


 現在公開中の『映画ドラえもん 新・のび太の日本誕生』では、7万年前の日本へ家出した子どもたちが、それぞれ何らかの大臣に就任しますが、本巻にはもっと多くの子どもたちが大臣になる話「オバQ内閣」が収録されています。なぜか大人の小池さんまで混じっているのが珍妙なポイントです。どうして大人なのに子どもの内閣に入れたのか…。正ちゃんいわく「頭のていどが子どもなみならいいだろう」とのこと(笑)


「オバケ退治でござる」のなかで、日本のオバケ退治伝説の事例として「俵藤太の大ムカデ退治」や「渡辺綱の鬼退治」が紹介されています。そこのところは、ふたまたの大ムカデや大井山の鬼退治の場面がある『大長編ドラえもんのび太の創世日記』とイメージがつながります。



 ※今月発売された藤子コンビニ本2冊を購入しました。
 
 ・3月18日発売、My First BIG『大長編ドラえもん のび太と鉄人兵団』(小学館)。巻末には、同作に関する藤子・F先生の語録が掲載されています。


 
 ・3月25日発売、サンエイムック『魔太郎がくる!! 怒りの章』(三栄書房)。『魔太郎がくる!!』のコンビニ本は、嶋中書店とか秋田書店とか小学館とか中央公論新社とか、いろいろな出版社から出ていますが、今度は、近年手塚治虫マンガのコンビニ本をいくつも出している三栄書房からの刊行です。