ボトルシップ

 JR高蔵寺駅構内のギャラリーでボトルシップの展示をやっていました。
 
 
 
 その船の模型の大きさと形を見れば、絶対に瓶の口を通らないはずです。それがしっかりと瓶の中におさまっている光景が不思議な感じで魅力的です。眺めていると、瓶の狭い口からピンセットなどを入れて船を組み立てるという手間のかけ方や技術の高さなどが想像されて、なおさら心を誘われます。


 ボトルシップといえば、『ドラえもん』に「ボトルシップ大海戦」(てんコミ45巻収録)という話があります。
 
 てんとう虫コミックスドラえもん』45巻の表紙イラストは、この話をモチーフにしたものです。
「ボトルシップ大海戦」は、文字通りボトルシップを題材にした話でして、のび太がのび郎おじさんからボトルシップをもらうところから始まります。
 スネ夫がもっとすごいボトルシップを見せつけたものだから、それに負けじと、のび太ドラえもんがさらにハイクオリティなボトルシップをつくろうとします。
 そこで、四次元ポケットから“船舶びんづめ機”と“船舶専用レーダー高性能ワールドタイプ”というひみつ道具を出すのです。“船舶専用レーダー高性能ワールドタイプ”は、世界中のどの時代の船でも探し出すことができます。そのレーダーと“船舶びんづめ機”をつないでボタンを押すと、見つけた船を小型コピーにして簡単に瓶の中におさめることができるのです。乗組員などはコピーされない、という都合のよさもイイですね(笑)
 小さくコピーするとはいえ、本物の船がボトルシップになるのですから、それはもうハイクオリティな出来栄えに決まっています。でも、私にとってボトルシップの魅力の何割かは、わざわざ瓶の中で精密な模型を組み立てるその労力や根気や技能のすごさにあるので、ひみつ道具で簡単につくれてしまうボトルシップというのは(出来上がってしまえばつくる過程は見えませんが)ボトルシップ本来の面白さから少し外れているような気もします(笑)
 ただし、私自身はまるでボトルシップをつくれないので、こういう道具があったら好きなボトルシップをつくれて楽しいだろうなぁ、とも思ったりするのでした♪