柏餅と藤子マンガ

 5日ごろにアップしようと思っていた記事を今になって書きました。3日から発熱してしまって、5日はほとんど寝ていたのです。

 
 
 端午の節句を迎える少し前にフライングで柏餅を食しました。浪越軒の柏餅です。この店の和菓子は、どれもサイズがかわいらしいのです。
 柏餅と藤子マンガといってまず思い出すのは、『ドラえもん』の「おすそわけガム」(てんコミ11巻)です。のび太は“おすそわけガム”を使って、友人たちが口にするおいしい食べ物の味をお裾分けしてもらいます。そのお裾分けしてもらった味のなかに、柏餅もあったのです。のび太は柏餅の味を感じたとき、「かしわもち大すき」と言います。のび太の大好物のひとつが柏餅だと判明した瞬間です。


ドラえもん』の「こいのぼり」(てんコミ6巻)にも柏餅が出てきます。“こいのぼりそうじゅうき”でこいのぼりを動かすと、そのこいのぼりが卵を産んで何匹もの赤ちゃんこいのぼりが孵りました。赤ちゃんこいのぼりのエサが柏餅だったのです。ドラえもんのび太は柏餅をちぎっては小さくして、赤ちゃんこいのぼりに与えました。おかげで大きく育ったこいのぼりたちは、たばこ屋のてっちゃんの家へ泳いで向かいます。こいのぼりを買ってもらえなくて悲しい思いをしていたてっちゃんは大喜び。その結末に心を洗われました。


『新オバケのQ太郎』の「かしわもちを守れ」(F大全集1巻)は、タイトルのとおり、柏餅が作品の中心的アイテムになっています。一つだけ残った柏餅をOちゃんのため必死に守り抜こうとするQちゃんがけなげです。ラストは、柏餅を守りきれず悲しむQちゃんに、Oちゃんが柏餅のおみやげを持ってきてくれます。うれしそうに柏餅にパクつくQちゃん。この兄弟の素敵な関係がうかがえて、心がほっこりとします。


「こいのぼり」といい、「かしわもちを守れ」といい、藤子マンガと柏餅を関連付けると、そうした純真なイイ話が思い浮かぶのです。