10月2日、たかや健二先生がお亡くなりになりました。61歳でした。
たかや先生は、かつて藤子スタジオでチーフアシスタントを務められ、多くの藤子作品を手伝ってこられました。よく言及されるところでは、『大長編ドラえもん のび太と鉄人兵団』に登場したザンダクロスのデザインを手掛けられていますし、『ドラえもん』の代筆などもなさっています。
オリジナル作品では『3D甲子園プラコン大作』や『かっとび!童児』などが代表作になりましょうか。
近年では、藤子不二雄ファンクラブ「ネオ・ユートピア」会誌で連載中だった『ぼくの藤子スタジオ日記』が印象深いです。
たかや先生が亡くなった日の夜に訃報を聞き、あまりにも急な話だったので驚き、ショックを受けました。闘病中でいらっしゃったそうですが、そのことは知りませんでした。
たかや先生を偲び、ザンダクロスに関連した品を、私の収集品から探し出してみました。
(他にもありますが、すぐには発掘できませんでした)
まずは、1986年、映画『のび太と鉄人兵団』公開時に劇場で購入した懐かしい品です。 単独のザンダクロスグッズではなく、同時上映作2本も含めたドラ・Q・猿の映画グッズで、そのなかにザンダクロスの姿も見られるのです。
・パンフレット
次は、『のび太と鉄人兵団』連載当時の「月刊コロコロコミック」より、ザンダクロスが表紙に登場した号を並べてみました。
・『のび太と鉄人兵団』は、「月刊コロコロコミック」1985年8月号から1986年1月号にかけて連載されました。
・これは1985年9月号ですから、連載第2回が掲載されています。この表紙のザンダクロスの配色は正式のものとは違っていますね。テキトーに色を付けた感じです。ちなみに、中身のカラー扉で描かれたザンダクロスの配色はちゃんとしています。
・1985年12月号です。翌月号で連載の最終回を迎えます。『鉄人兵団』連載時の「コロコロ」の中でも、ザンダクロスが最も大きく表紙に登場しています。このザンダクロスの配色も正式な配色とは違っていますが、テキトーに色を付けたというよりは、演出であえてこういう色合いにした、という感じがします。
・1986年3月号。『鉄人兵団』の連載は1月号で終わっています。この号は、映画公開の直前に発売される号ということで、映画のPRに力を注いでいます。ドラえもんがザンダクロスのコスプレをしているのも、その一環みたいなものでしょう。
・これは、当時書店で配布された1986年上半期のカード型カレンダーです。 原作絵を使用した『鉄人兵団』グッズは珍しいのではないでしょうか。
映画『のび太と鉄人兵団』は2011年にリメイクされました。リメイク作は、『新・のび太と鉄人兵団 〜はばたけ 天使たち〜』というタイトルでした。ザンダクロスも、ある程度デザインを変えて登場しています。
リメイク作の公開時に劇場で販売されたザンダクロス・グッズたちを紹介しましょう。
・ザンダクロスのボールペン。脚がキャップの役割を担っています。この形状ではボールペンとして持ちづらくて書きづらくて、実用にはまるで向いていませんが、この品の場合は実用性を犠牲にしてまでザンダクロスのフィギュアみたいにしているところが魅力です。
たかや先生が藤子・F・不二雄先生にザンダクロスのデザインを頼まれた時点で、すでにザンダクロスの足は作中に登場していたらしく、そこから上を考えてよ、とF先生から言われたのだとか。
たかや先生のご冥福をお祈りいたします。