『笑ゥせぇるすまんNEW』最終話放送

 4月から放送されてきたアニメ『笑ゥせぇるすまんNEW』。TOKYO MXでは19日(月)23時〜、読売テレビでは19日(月)25時59分〜の放送で最終話を迎えました。私の住む地域ではその2つのチャンネルは映らないので、BS11で視聴していました。そのBS11でも、20日(火)25時30分〜に最終話が放送されました。


 最終回のAパートは「チャットルームの王様」というオリジナル脚本の話でした。通常の回では、原作付きがAパート、オリジナル脚本はBパート、という構成だったのですが、今回は最終回だからか、オリジナル脚本がAパートに配置されました。
 「チャットルームの王様」は、話がほとんどデジタル仮想空間のみで展開されて、既存の『笑ゥせぇるすまん』と比べて目新しかったです。リアル物理空間においては、喪黒福造と被害者が一度も対面せず、喪黒に関しては正面顔すら見せないという徹底ぶり。「ドーン」もPCのスクリーン上で行われました。最終回になって、こうした攻めた作品をやってくれて刺激的でした。


 最終回のBパートは、「ニッポン海外旅行」。原作は「日本海外旅行」です。魔の巣のマスターが酒を入れるときの動きが俊敏かつ華麗で見入ってしまいました。ミニストップがまた描かれてる!と背景にも注目(笑)第6回放送のBパート「今夜も最高」ですでにミニストップが登場しており、喪黒が店内でソフトクリームなどを食べていたのがとても印象的でした(笑)
 原作の「日本海外旅行」は、昭和40年代に「漫画サンデー」で不定期連載されたシリーズ(初出時タイトル『黒イせぇるすまん』)の最終話です。その話がアニメ『NEW』の最終話の原作となったのは、偶然ではなく意識的なのでしょう。原作マンガは、平成になって『笑ゥ〜』と改題されて復活しましたから、『NEW』のほうはSeason2みたいな感じで復活してほしいです♪


 『笑ゥせぇるすまんNEW』は、原作付きの話とオリジナル脚本の話が半々で作られました。「チャットルームの王様」もそうですが、オリジナル脚本がずいぶんと奮闘していたように思います。「捨てちゃう女」とか「ウソ孫」とかもよかったです。原作が新たに描かれなくなって以降の世相をうまく反映させたりしていて、心に刺さりました。


 オリジナル脚本、よかったのはよかったのですが、ゲストキャラが藤子Ⓐ先生のタッチからかなり遠い画風で描かれていたのが少々気になりました。原作と違うから悪い!とは言いません(むしろ違うことに寛容でありたいのです)が、あまりにも藤子Ⓐタッチと掛け離れていて、私はやや入りこみにくさを感じました。観ているうちに慣れてはきたんですが(笑)
 『NEW』のゲストキャラの画風が藤子Ⓐタッチと違うことに私が抵抗を感じてしまったのは、今年2月に開催されたネオ・ユートピアの上映会で某アニメを観たことも影響を及ぼしています。その某アニメは、「藤子Ⓐ先生の絵がそのまま動いている〜!!!」と絶大なる感動を授けてくれたので、ああいう絵柄の藤子Ⓐアニメをまた観たい!という欲望が目覚めてしまったのです。


 次週の『笑ゥせぇるすまんNEW』の番組枠では、「玄田哲章セレクション 特別リピート放送!」があるようです。喪黒福造役の玄田さんが、これまで放送された全話のなかからセレクトしたエピソードをリピート放送する模様。