インスタントラーメンと藤子作品

 きのう(8/25)は「即席ラーメン記念日」でした。
 日清食品の創業者・安藤百福氏が1958年(昭和33年)のこの日、世界初のインスタントラーメン「チキンラーメン」を発売したのです。
 
 チキンラーメンの登場からもうすぐ60周年なんですね。来年はチキンラーメン関係で盛大な企画がありそうな予感。


 藤子マンガにおけるラーメンといえば、まずは『オバケのQ太郎』などに登場する小池さんが思い浮かびます。ラーメンが大好きな人物の代名詞みたいなものですからね。
 
 こんなにインスタントラーメンばかり食べているキャラクターもいないでしょうから、日本のインスタントラーメン文化への貢献度は絶大だと思います。
 
 
 
 小池百合子東京都知事がフジテレビ「SMAP×SMAP」のビストロSMAPのコーナーに出演したさい、同姓だから…とラーメン大好き小池さんの名を引合いに出し、SMAPのメンバーに作ってもらう料理としてラーメンをリクエストした、なんてこともありました。
 

 小池さんに続いて思い浮かぶのは、『まんが道』の「松葉」のラーメンです。「ンマーイ」というリアクションもセットで頭に浮かびます。(「松葉」のラーメンはインスタントラーメンではありませんが・笑)
 今年は一度も「松葉」でラーメンを食べられていないので、なんだか恋しくなってきました。

 
 
 これは3年前に撮った写真ですが、小池さんのモデル人物である鈴木伸一先生がサービス精神を発揮してこんなポーズをとってくださいました♪
 その鈴木先生がおっしゃるには、鈴木先生ご自身もラーメンが好きだけど藤子・F・不二雄先生はもっとラーメン好きだったそうです。
 藤子F先生はインスタントラーメンについて、お湯をかけるだけで簡単に食べられるのが魅力的だし、もともと固かった麺がお湯をかけるとぜんぜん違う食べ物のように変身する「魔法」のようなところに好奇心をそそられた、と語っておいででした。インスタントラーメンの手軽さとともに、魔法のように変化する不思議な面白さに惹かれていたわけですね。


 そんなインスタントラーメン愛をお持ちの藤子F先生が描いたマンガのなかで特に印象的なインスタントラーメンの場面が、SF短編『恋人製造法』にあります。地球に漂着して飢えていた宇宙人がカップラーメンを食べて、「銀河系くまなくうまい物を食べ歩いておるが、このような美味は初めてじゃ!」と大感動する場面です。宇宙人の極度な感動ぶりが単純に面白いですし、カップラーメンに最大級の賛辞が贈られるところに心をくすぐられます。
 『恋人製造法』を単行本に収録するさい藤子F先生はカップラーメンを食べた宇宙人のリアクションを2コマ描き足して、宇宙人の感動を初出時よりも入念に表現しています。カップラーメンのおいしさをじゅうぶんに伝えたい!という先生の思いが託されているようです(笑)


 『新オバケのQ太郎』の「コップヌードル」は、最初から最後までインスタントラーメンの話です。インスタントラーメンが主題なのです。Qちゃんが5個のカップから同時に麺をすすり上げているトビラ絵がお見事だし、なんといっても、浴槽にぎっしりと大量のラーメンを投入して食べる最終コマのQちゃんの幸せそうなこと!
 浴槽のように人体より体積が大きいくらいの容器でラーメンを食べる場面といえば、『ドラえもん』の「中身ごとのびちぢみカップ」にもそんな一コマがあります。こちらではドラえもんのび太が巨大なカップに入ったラーメンをうまそうに食べています。

 と、そんな話をしているとき藤子ファン仲間のOさんが、インスタントラーメンを大量に食べるエピソードとして『ドラえもん』の「ぼくを止めるのび太」も挙げられました。この話でカップラーメンを大量に食べようとする人物はのび太。彼は10個のカップラーメンをまとめ買いして、いっぺんに食べようとします。腹いっぱいカップラーメンを食べることが前からの夢だったというのです。でも5個目を食べだしたところでギブアップ(笑)
 その後いろいろとあって、この話の最後でのび太カップラーメンのプラモデルを作る羽目になるのでした。そのときののび太のつまらなさそうな様子がじつに印象的です(笑)


 カップラーメンのプラモデルといえば、今年6月15日に日清食品ツイッターカップヌードルのプラモデルの写真をアップして話題になりましたね。私も含めこの写真を見た多くの人が、のび太カップラーメンのプラモを作る場面を思い出したようです。
 https://www.j-cast.com/2017/06/16300868.html?p=all
 ネタとしてアップした写真なので、今のところ市販の予定はないようです(笑)