11月17日のアニメ『ドラえもん』感想

 11月17日(金)放送のアニメ『ドラえもん』の感想を少々。


 1本目は「ハツメイカーで大発明」。ほぼ原作に沿った内容でした。
 のび太と喧嘩して未来の世界へ帰ったんだけどドラミちゃんにうるさく言われてのび太の部屋へ戻ってきたドラえもんが、それでも謝らないのび太に怒って部屋を出ようとするときの「もう知らん」の言い方と表情がたまりませんでした(笑)


 ハツメイカーで発明された道具は軽妙な面白さが漂うモノが多いです。いくぶんの洒脱さといくらかのバカバカさが融合した面白さと言いましょうか。最初に出てくる“ゴキブリぼう”からしてやってくれています。なんといってもゴキブリの頭部型の帽子ですからね(笑)たしかに機能はすごいけど、ビジュアルがゴキブリですから(笑)
 “空中歩行機”は「右足を空中にあげ、それがおちる前に左足をあげる。うんと早くくりかえせば空を歩ける」という、理屈ではそうだけどできるわけないやん…という発想をそのまんま実現してしまったユカイさがあります。


 ハツメイカーで発明された道具の軽妙な面白さは、最後に出てくる“ドラえもんとなかなおり機”でその脱力度がマックスへ到達します。“なかなおり機”という一般向け道具ではなく“ドラえもんとなかなおり機”というピンポイントなプライベート仕様に心をくすぐられます。ランドセルから伸びた手に後頭部を強引に押されて玉ネギのみじん切りに顔を突っ込み涙を流してペコペコ謝るという、その泥臭いまでの単刀直入さが笑いを誘います。そんな、チープ感すら漂わせながらも結局そうするのが一番なのだという“ドラえもんとなかなおり機”ですが、それが大がかりな“ファイタースーツ”の次に出てくるというのも落差があって面白いところ。

 
 2本目は「大砲でないしょのはなし」。原作の木イチゴがイチジクに変更されました。内容的にも追加場面やアレンジがけっこうありました。
 携帯電話など便利なモバイル通信手段が普及した現在放送されると“メッセージ大砲”のほうがなんだか不便にも思えますが、通信したい相手が端末を持っていない場合は非常に有効かなと思ったり…。あと、音声&文字メッセージを大砲で飛ばしてしまうという遊び心は便利さだけで測れるものではなく、玩具としてワクワク楽しめそうです。


 ラストは、のび太ドラえもんにとって原作よりひどい結果になりました。ジャイアンスネ夫にボコボコにされてイチジクの在り処がバレただけでも相当つらいのに、しずかちゃんがジャイ・スネと一緒にイチジクを食べる側に回ってしまったのが一番のダメージじゃないしょうか(笑)