ブラックホールが人類史上初めて撮影された、というビッグなニュースがありました。
■「世界初ブラックホール撮影成功 国立天文台などのチーム」4/10(水) 22:07配信 朝日新聞デジタル
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190410-00000077-asahi-soci
あらゆる物質をのみ込む巨大ブラックホールの撮影に、国立天文台などの国際研究チームが世界で初めて成功し、10日発表した。世界6カ所の望遠鏡で同時に観測して解像度を飛躍的に高め、真っ黒な穴を捉えた。ブラックホールの存在を直接裏付けたことになり、銀河の成り立ちの解明につながる。
ブラックホールは、子どものころからマンガやアニメや科学の本などで馴染みがあるうえ強烈なインパクトのある天体なだけに、このニュースには少なからぬ感動をおぼえました。何でも吸い込み、一度吸い込まれたら逃げられない恐ろしい天体…というイメージが子どものころから脳裏に刻み込まれているのです。
4年ほど前でしたか、映画『インターステラー』を見たときブラックホールが秀逸に映像化されていて、そのことに感興をおぼえたものですが、今回は本物のブラックホールの写真を見られたわけですから、ますます心が奮い立ちます。
『ドラえもん』に「のび太のブラックホール」という話があって、ミニ・ブラックホールなるひみつ道具が登場します。これを食べすぎたのび太が、ブラックホールのごとく片っ端から周囲の物を吸い込んでしまって大変なことに…という話です。体内に溜まったミニ・ブラックホールを排泄するためのブラックホール分解液まで出てきます。
この話のなかで、ブラックホールが簡潔に説明されています。
「宇宙の墓場、ブラックホール! あらゆる物体をひきよせ、のみこんでしまうといわれる。光さえも、のがれることができないという。」
藤子Fマンガのなかで見られる科学的知識の説明というのは、いつも名人芸だと感嘆します。その簡潔さ、的確さ、わかりやすさ、テンポ。こうしたF節で教えてもらえる知識に触発されて、科学への興味がわいてきたりもします。
ブラックホールといえば、1988年公開の立体短編映画『ウルトラB ブラックホールからの独裁者B・B!!』も思い出します。
劇場でウルトラBのサングラス型青赤セロファン3Ⅾメガネが配布され、それをかけて見ました。
・これらは、『ウルトラB ブラックホールからの独裁者B・B!!』(および同時上映の映画ドラえもん、映画エスパー魔美)を見たとき劇場で購入した限定グッズです。上から、缶バッジ、下敷き、シール。
そして、なんといってもスバラシイのは、ウルトラBが超能力でブラックホールをつくれることです!
・F.F.ランド・スペシャル『藤子不二雄ランド ウルトラB ひみつ大探検』(中央公論社、1987年発行)、99ページより
この本でウルトラBの28大超能力が紹介されており、そのひとつに「ブラックホール能力」があるのです。ウルトラBがつくるブラックホールは、そんなに恐ろしいものではなく、むしろ中に入った人は心地よさそうですらあります。ブラックホールというよりは、空気に満たされた、小さな無重力空間みたいなものなのかもしれません。