俳優・市原隼人さんが『笑ゥせぇるすまん』を選ぶ

 中島みゆき特集が目当てで「ダ・ヴィンチ」3月号を買いました。

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 読み始めてみたら、俳優の市原隼人さんが選んだ一冊として『笑ゥせぇるすまん』が取り上げられていました。藤子ファン的にも読みどころがあってよかったです。

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 ふだんマンガをあまり手に取らない市原さんですが、『笑ゥせぇるすまん』は読み込んだそうです。『笑ゥせぇるすまん』で描かれていることは、市原さんが目指す芝居とも重なるとか。

藤子不二雄Ⓐ先生が描いている人間の姿って、人が絶対に誰にも見せたくない、見られたくないって思っているものだと思うんです。それを全部見せてしまう。僕も普段人がひた隠しにしている部分を、芝居ではさらけ出したいと思っているんです」

 

 私は市原隼人さんについて詳しくないのですが、なんとなく熱血まっすぐなイメージを持っていたので、その市原さんがひねくれたブラックユーモア作品である『笑ゥせぇるすまん』を愛読していると知って、なんか意外でした。

 市原さんのことをもっとよく知っている人からすれば、意外でもなんでもなく、むしろ市原さんらしい選書なのかもしれませんが…。

 

 「ダ・ヴィンチ」のこのコーナーでは、以前オードリーの春日俊彰さんが藤子・F・不二雄先生の異色短編集を好きだと語っていました。私はそのときもなんだか意外な気がしたのでした。

 春日さんは、マンガはほとんど立ち読みで済ませるのに藤子F先生の異色短編集に対しては即座にハマってレジに向かったそうです。なかでも特に好きな作品として『コロリころげた木の根っ子』『ミノタウロスの皿』を挙げていました。

「どちらの作品も予想外の展開に驚かされましたね。『コロリころげた〜』は、怖いだけじゃなくて“この後どうなるんだろう?”って、いろいろと想像が広がる。『ミノタウロス〜』は風刺も効いていて、単なる物語で終わってないところがすごい」

  春日さんはそんなふうに述べておいででした。