名和広『天才・赤塚不二夫とその時代 文化遺産としての赤塚マンガ論』発売!

 名和広・著『天才・赤塚不二夫とその時代 文化遺産としての赤塚マンガ論』(デザインエッグ社)が1月11日に発売されました。

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 著者がかつて上梓した2冊の赤塚評論本(『赤塚不二夫大先生を読む』と『赤塚不二夫というメディア 破戒と諧謔のギャグゲリラ伝説』)を大幅加筆修正のうえ1冊にまとめた、質量ともに肉厚な本です。

 代表作から知られざる作品まで通史的・網羅的に赤塚作品を論じ、赤塚先生の文化的業績を掘り下げています。

 

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 巻末の「赤塚不二夫暫定的完全作品リスト」の徹底網羅ぶりも圧巻!

 デビュー前の習作や投稿作品まで視野に入れた、世界最高最大の完全度を備えた赤塚作品リストです。本文と同様、このリストにも、赤塚不二夫の全貌に肉薄しようという強い意志と情熱がみなぎっています。

 まさに、永久保存版の一冊!

 

 赤塚先生といえば、むろん、藤子先生とトキワ荘時代からの盟友でありますし、同じ時代に日本のマンガシーン・文化シーンのトップランナーとして活躍した同志的ライバルですし、なにかとゆかりの深い人物です。

 当然ながら、この『天才・赤塚不二夫とその時代 文化遺産としての赤塚マンガ論』にも藤子先生の名が何度も出てきますし、藤子作品への言及も見られます。

 赤塚先生のキャリアを通史的に書いたこの本を読むということは、藤子先生が活動した時代がどんなふうだったかを知ることにもなります。

 藤子ファン的にも興味が尽きない一冊になりそうです。