エリザベス女王逝去にさいして…

 「イギリスのエリザベス女王が8日、96歳で亡くなった」と報じられました。

 https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220909/k10013810241000.html

 

 その報を受け、私は藤子不二雄Ⓐ先生の『Q・E(クイーン・エリザベス)マーチ』をふと読み返しました。

 『Q・Eマーチ』は「月刊明星」1971年12月号で発表された短編マンガ。Ⓐ先生の短編には、『B・Jブルース』『パラダイス』『マンハッタン・ブルース』など先生の海外旅行体験を元に描かれたものがいくつかあり、『Q・Eマーチ』もそのひとつです。
 日本人男性のカゼタは、昔からの念願だった外国航路の豪華客船の旅を実現させてクイーン・エリザベス2号に乗っており、その航海がいよいよスタート。船上でどんなゴージャスでステキな体験が待ち受けているだろうと妄想しつつ期待したものの、やることなすことドジを踏んでしまって……。
 世界有数の豪華客船の華やかなムードとそこに呑まれる一人旅男性のペーソスが漂う一編です。

 

 ちなみに、初代のクイーン・エリザベス号の船名は、造船当時のイギリス王妃、エリザベス・ボーズ=ライアン(エリザベス女王のお母様)にちなんだものだそうです。その後継船にあたるクイーン・エリザベス2号(『Q・Eマーチ』の舞台となる船)の船名もまた初代から引き継いだもの…、すなわちエリザベス・ボーズ=ライアン王妃にちなんだものであるということで、このたび逝去されたエリザベス女王が由来ではないようです。

 と、その説が有力らしいのですが、ほかにも説があります。
 クイーン・エリザベス2号の進水式に臨席されたエリザベス女王がI name this ship Queen Elizabeth the Second.と述べられたことから、クイーン・エリザベス2号の船名の由来がエリザベス・ボーズ=ライアン王妃なのかエリザベス女王なのか曖昧にされている、との説があるのです。
 さらには、クイーン・エリザベス2号の船名はエリザベス女王にちなんだものである、という説も見かけます。

 門外漢にはどの説が最も信憑性が高いのか判断できませんが、ここでは「諸説あり」ということにしておきます😅

 

 さらに余談ですが、クイーン・エリザベス2号は『ドラえもん』にも登場していますね(知人に教えてもらって思い出しました😆)。
 てんとう虫コミックスドラえもん』28巻収録の「百丈島の原寸大プラモ」に登場するのです。この話のなかでは「クイーン・エリザベス二世号」と呼ばれています。
 スネ夫からクイーン・エリザベス二世号の大きなプラモを自慢されたのび太が、ドラえもんに「プラモ化カメラ」を出してもらってクイーン・エリザベス二世号のもっと巨大なプラモを作ります。 

 

 エリザベス女王、天国で安らかに

 

 

※追記

 『ブラック商会変奇郎』の「夢の船旅」もクイーン・エリザベス2号の題材とした作品だと、ある方からご指摘いただきました。まさに、この作品はクイーン・エリザベス2号の話題が中心になっていますね。

 ご教示ありがとうございます。