手袋の日に

 きのう(11/23)は「手袋の日」でした。 

 1981年に日本手袋工業組合が制定したもので、これから手袋が必要になる季節に向けて「勤労感謝の日」を記念日としたそうです。

 

 「手袋の日」と聞いて、私の藤子ファン脳が真っ先に思い出したのは『てぶくろてっちゃん』です。

 講談社の学年別学習雑誌「たのしい一年生」1960年4月号から連載がスタート。年度が進むごとに掲載誌の学年が上がっていって、「たのしい三年生」1963年1月号まで連載が続きました。

 この作品と『すすめロボケット』で藤子・F・不二雄先生は第8回小学館漫画賞(1963年)を受賞しました。(受賞時は藤子不二雄名義)

 主人公の少年・てっちゃんは、作ったものがなんでも動き出す不思議なてぶくろを持っています。そのてぶくろを使って毎回いろんなアイテムを作り出し、楽しく遊んだり冒険に出かけたりといろんな体験をします。

 『ドラえもん』のひみつ道具を思わせる不思議アイテムがいくつか出てくるのが印象的です。

 藤子・F・不二雄先生のメインフィールドである生活SFギャグマンガの原型となる作品、と評されることもあります。

 

 私は「手袋の日」と聞いて反射的にこの『てぶくろてっちゃん』が思い浮かべたのでした。

 

 いま、『てぶくろてっちゃん』には『ドラえもん』のひみつ道具を思わせるアイテムがいくつも出てくると書きましたが、思えば、『ドラえもん』には本当に多種多様な手袋型ひみつ道具が登場します。

 スーパー手ぶくろ、モグラ手ぶくろ、かるがる手袋、タッチ手ぶくろ、技術手袋、タイム手ぶくろ、猛獣ならし手ぶくろ、ペタリ手ぶくろ、手ぶくろ電話、きよう手袋、空気てぶくろ、雪だるま手ぶくろなどなど……。

 なかでも、身体の各部位を簡単に付け替えられる“つけかえ手ぶくろ”や、女の子に応援してもらって必勝できる“チアガール手ぶくろ”なんかが妙に好みです。

 また、離れたところから相手をくすぐれる“コチョコチョ手ぶくろ”にはイタズラグッズ的な魅力がありますし、独りで喧嘩させられる“けんか手ぶくろ”のような無駄道具もなんだか愛おしいです😊 初登場時は使い道が見つからなくて無駄でしかなかった“けんか手ぶくろ”ではありますが、のちの話(「のび太の0点脱出作戦」)でのび太は、別の時間軸ののび太をやっつけるためにこれを使って見事に有効活用したのでした😄 自分としか喧嘩できない…という“けんか手ぶくろ”の特性を巧みに活かした、理にかなった?使い道です。個人的には、無駄道具は無駄であり続けてくれたほうが面白みを感じるのですが、そこから使い道を見いだすというのもまた悪くない展開です。

 

 とまあ、そんなことに思いをめぐらせた「手袋の日」でした。