■ドラえもん誕生日に藤子・F・不二雄ミュージアムへ
https://koikesan.hatenablog.com/entry/2024/09/04/194426
↑こちらの記事のとおり、私は今年の9月3日に藤子・F・不二雄ミュージアムへ行ってドラえもんの誕生日をお祝いしました。
その日の私は、こんなTシャツを着て過ごしました。






このTシャツは、2021年6月11日より郵便局のネットショップで発売されていたドラえもん「カチ」雑貨シリーズのひとつです。
https://www.shop.post.japanpost.jp/shop/pages/doraemon_kachi.aspx
「カチ」雑貨シリーズのラインナップは、「リュック」「ボディバッグ」「ミニサコッシュ」「フラグメントケース」「蓄光Tシャツ」「ペンダント」「チャーム」の7アイテム。

私が9月3日に着ていたのは、そのうちのひとつ「蓄光Tシャツ」だったわけです。



しっぽを自ら引っぱるドラえもんの姿が蓄光プリントになっています。
蓄光プリントとは、明るいところで光を蓄えてから暗くすると一定の時間プリント部分が発光するものです。
「カチ」雑貨シリーズから、あと2点だけ紹介しましょう。

・チャームは「しっぽをひっぱると」と「きえるんだ」の2種がラインナップ。



・こちらはリュック。落ち着いたデザインと細かいこだわりが素敵です。
このシリーズのデザインは、ぽっちゃり体型の初期ドラえもんが自分のしっぽを引っぱろうと体を少しひねった図版を使用していて、そのポーズと表情がじつにチャーミングです。
『ドラえもん』の「小学二年生」における第1話「未来から来たドラえもん」(てんとう虫コミックス0巻などに収録/初出「小学二年生」1970年1月号)に、ドラえもんが姿を消そうと自分のしっぽをひっぱっるシーンがあります。そのシーンは2コマにわかれ、1コマ目でドラえもんが「しっぽをひっぱると」と言いながら自分のしっぽを引っっぱり、2コマ目では「きえるんだ」と言いながら同じポーズのまま透明になっています。
そういうふうに連続する2コマのドラえもんをメインデザインに使ったオシャレなグッズが「カチ」雑貨シリーズなのです。
しっぽを引っぱると「カチ」と音が鳴って姿が消えるという現象は、ヒモを引っぱって灯りを消すタイプの電灯を思い出させたりもして楽しいです。
「カチ」雑貨シリーズでメインデザインとして使われたその2コマのほかにも、ドラえもんがしっぽを引っぱって透明になるシーンは、藤子・F・不二雄先生の手で何度か描かれています。
いま思い当たる例としては、
●「机からとび出したドラえもん」(てんとう虫コミックス0巻などに収録/初出「小学三年生1970年1月号」)
●「ひっぱると消えるしっぽ」(藤子・F・不二雄大全集18巻に収録/初出「よいこ」1970年2月)
●「白ゆりのような女の子」(てんとう虫コミックス3巻などに収録/初出「小学四年生」1970年6月号)
●「ああ、好き、好き、好き!」(てんとう虫コミックス3巻などに収録/初出「小学四年生」1970年9月号)
といった話のなかに該当シーンがあります。
「カチ」雑貨シリーズでメインデザインに使われたドラえもんは自分でしっぽを引っぱっているところがじつにかわいいわけですが、「ひっぱると消えるしっぽ」や「ああ、好き、好き、好き!」ではのび太くんにしっぽを引っぱってもらっています。
のび太くんの手を借りるドラえもんのポーズもまたキュート! 特に「ああ、好き、好き、好き!」では、ドラえもんがのび太くんに向けてちょこんとお尻を突き出していて、その仕草がかわいくてたまりません。それは、のび太くんがしっぽを引っぱりやすいよう気遣ったがゆえの姿勢ですから、それを思うとますますたまらなくなります(笑)
そのように、しっぽを引っぱると透明になるシーンは『ドラえもん』連載初期に何度か描かれたわけですが、藤子F先生は連載開始後しばらくしてその設定を無かったことにしてしまわれました。
無かったことにした理由を藤子F先生はこう述べています。
「ドラえもんのしっぽがスイッチだったことがあります。引っぱればパチッと姿が消える。また引っぱると現れる。これは便利だと一話書いてみたのですが、便利すぎてもまずかった。主人公がピンチになるたびにしっぽを引っぱって消えるんじゃ面白くも何ともない。この設定はなかったことにしました」(てんとう虫コミックス・アニメ版『映画2112年ドラえもん誕生』 1995年発行)
そんな事情で初期のみの限定となった設定が公式グッズとして堂々よみがえったのですから、「カチ」雑貨シリーズが出たときは驚喜しました。その驚喜の感情を胸にいだきながら、今年のドラえもんの誕生日に「カチ」Tシャツを着て藤子・F・不二雄ミュージアムへおもむいたのでした。