トキワ荘マンガミュージアムのグッズをいただく!

 トキワ荘マンガミュージアムの開館記念式典にも関係者内覧会にも開館初日にも足を運ばれたトキワ荘愛あふれる漫画家・原田高夕己さんが、同ミュージアムの各種グッズとパンフレットをプレゼントしてくださいました!

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 ありがとうございます!

 まだ当分現地へ行けない寂しさが、ずいぶん緩和されました♪

 

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・コミックノート :全ページで4コママンガを描けるようになっています。

 

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 ・電話ボックスのアクキー: トキワ荘の先生方が利用した、落合電話局前の電話ボックス。トキワ荘の目の前にありました。

 

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トキワ荘ボーロと22号室のかりんとう

 

 トキワ荘マンガミュージアムのグッズの全貌を知っているわけではありませんが、今回その一端を見た限りでは、お菓子系のグッズに力が入っているなあと感じました。

 とくに、かりんとうは藤子Ⓐ先生の『まんが道』や『少年時代』で存在感を発揮したお菓子ですから、それがこうしてオリジナルグッズ化されて嬉しい限りです。

 普段あまりかりんとうって食べようと思わないのですが、藤子Ⓐマンガの影響で「憧れのお菓子」というイメージが私の中に刻まれています。

 

 お菓子といえば、かつてトキワ荘通りのオリジナルグッズ「チューダーあめ」を買ったことがあります。

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 ・テラさんの絵を使用していますね♪

 

 今回トキワ荘マンガミュージアムグッズを送ってくださった原田高夕己さんのブログ『漫画のヨタ話』はマンガ関連の興味深い話題が満載です。トキワ荘関連の話もいっぱいありますよ。原田さんは有数のトキワ荘研究者と言える存在でもあるのです。

 http://blog.livedoor.jp/yota874harahara/

祝・トキワ荘マンガミュージアムオープン!

 きのう(7/7)、豊島区立トキワ荘マンガミュージアムがオープンしました。

 おめでとうございます!

   https://tokiwasomm.jp/

 

 トキワ荘を描いた作品であるTVアニメ『ぼくらマンガ家 トキワ荘物語』(1981年)のレコードと、映画『トキワ荘の青春』(1996年)のVHSを引っぱりだして、オープンを私なりにお祝いしました😊

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 どちらも再生する機器がないので、ジャケットを眺めて楽しむだけですが😂

 

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・映画『トキワ荘の青春』のパンフレットと、同映画を特集した雑誌「シネ・フロント」233号。

 

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・パンフレットには、同映画のシナリオが収録されています。

 

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・『ぼくらマンガ家 トキワ荘物語』を紹介する記事(「OUT」1981年11月号)

 (『ぼくらマンガ家 トキワ荘物語』は、2008年7月2日に発売された『石ノ森章太郎 生誕70周年 DVD-BOX』(東映ビデオ)のボーナスディスクに収録されましたが、映像ソフト化は今のところその一度のみです)

 

 このように、トキワ荘はTVアニメや映画などで物語化されているわけですが、そうしたトキワ荘の物語化の先駆的な企画が、1969年~70年に「COM」誌上で展開された連作マンガ『トキワ荘物語』です。トキワ荘に住んだ先生方と通った先生方が、トキワ荘時代のエピソードを思い思いに描いています。

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・グランドコミックス『トキワ荘物語』(1978年、翠楊社)

 

 

 “トキワ荘を描いた物語”というわけではありませんが、もうひとつ、トキワ荘関連の資料を紹介します。

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トキワ荘解体を報じる新聞記事(「朝日新聞」1982年12月1日付)です。トキワ荘の解体は、一般紙でも報じられるほどのニュースだったわけです。

 

   そんな具合に、

トキワ荘は、マンガやアニメや映画で物語化されたり

解体されるときにはニュースとして報じられたり

復元されてミュージアムとしてオープンしたり

 と、とても有名で重要なアパートになっています。文化的、歴史的、伝説的な建造物といえましょう。

 

 しかし、当然のことながら、トキワ荘が無名だった時代もあるのです。

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 ここに「週刊朝日」昭和29年4月11日号があります。長者番付“画家の部”で1位を獲得した手塚治虫先生を紹介する記事が載っています。

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 この記事が、マスメディアでトキワ荘が具体的に描写された最初期の事例になると思います。この時点では、トキワ荘が現在のように有名なアパートであるはずもなく、まだ固有名詞で語られる存在ではありませんでしたから、「東京椎名町の、彼の宿であるアパート」という書き方をされ、「トキワ荘」という名は出てきません。

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 この記事ではトキワ荘の部屋の広さが「六畳」と書かれていますが、もちろん正しくは「四畳半」です。そして、生前の手塚先生はご自分の年齢をサバ読んでおられたので、生年が「大正15年」と記されています。むろん、手塚先生の本当の生年は昭和3年です。

 

 トキワ荘マンガミュージアムのオープンに合わせて関連のコレクションや資料を取り出してお祝いしてみたのですが、肝心のトキワ荘マンガミュージアムにはまだ当分行けそうにありません(首都圏に住んでいれば事情も違ったでしょうが…)。

 そこで、「リアルにトキワ荘の前に立った~!」という疑似体験の感動をだいぶ味わえたときの写真を眺めて、まだ行けないもどかしさを紛らすことにします。

f:id:koikesan:20200706222003j:plain・この写真は、2013年に東京都現代美術館で開催された特別展「手塚治虫×石ノ森章太郎 マンガのちから」の会場内で展示されていた模造トキワ荘を撮ったものです。本物のトキワ荘よりサイズは小さめで、表側だけの再現ではあったものの、この大きくてリアリティのある模造トキワ荘の前に立ったときは感動的でした。

 ましてや、実物と同じサイズで復元されたトキワ荘マンガミュージアムの建物の前に立つとなれば、その感動ははるかに絶大なものとなることでしょう。その日が早めに訪れることを願うばかりです。 

 

喫茶シャトレと『ぼくの藤子スタジオ日記』(たかや健二)

 喫茶シャトレに行ったときの写真が出てきました。

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f:id:koikesan:20200705221345j:plain 藤子スタジオが入っていた西新宿の市川ビル。シャトレは、その市川ビルの1階で営業していた喫茶店です。

 藤子F先生が描いた創作秘話マンガ『ドラえもん誕生』の冒頭シーンが喫茶シャトレですね。

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 『ドラえもん誕生』を収録したてんとう虫コミックスドラえもん』第0巻の122ページで喫茶シャトレが解説されています。

 

 市川ビルは残念ながら2003年に解体されてしまいました。上の写真は解体の1年ほど前に現地を訪ねたときのものです。

 シャトレで夜遅くまで藤子ファン仲間と語り合ってすごしたのを憶えています。

 

 2人の藤子先生のプロダクションだった藤子スタジオは、1987年12月のコンビ解消にともなって藤子Ⓐ先生が引き継ぎ、藤子F先生は別の建物に新たに藤子プロを設立されました。

 藤子Ⓐ先生のプロダクションとなった藤子スタジオはそのまま市川ビルにありましたが、1989年12月に現在の場所へ転居。

 そして、2003年、悲しいことに市川ビルは解体されてしまったのです(泣)

 

 市川ビルは、藤子スタジオが入っていたばかりではなく、藤子先生がトキワ荘の仲間たちとつくったアニメ制作会社スタジオゼロが入っていたビルでもあります。その意味で、マンガとアニメ2つのジャンルにまたがる貴重な歴史的文化遺産だったと言えるでしょう。トキワ荘もそうですが、そんな遺産が解体されてしまったのは一ファンとして残念でなりません。むろん、保存するためには、経済的な事情をはじめ難しい問題がいろいろあるでしょうから、解体したことを無責任に批判するわけにはいきませんが、本音を言えば絶対に残してほしい建造物でした。

 

 スタジオゼロ時代は、藤子先生、赤塚不二夫先生、つのだじろう先生のプロダクション(漫画家としての仕事場)がひとつのフロアに同居していました。藤子Ⓐ先生は当時を回想して、

 「赤塚氏のフジオ・プロが最も騒々しかった。ある日、赤塚氏がフジオ・プロのスタッフとおもちゃの鉄砲を撃ち合って遊びだすと、いつもは物静かな藤本くんが声を荒げて怒った。藤本くんが帰宅したあと、僕も赤塚氏らとルーレットやおもちゃの競馬レースをして遊んだ。毎晩お祭りのようだった」とおっしゃっていました。

 

  その市川ビルの藤子スタジオを舞台とした『ぼくの藤子スタジオ日記 完全版』が本日(7/6)藤子不二雄FCネオ・ユートピアから届きました!

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 たかや健二先生が藤子スタジオに在籍していた時代(1977~86年)の藤子先生やアシスタントさんたちのエピソードを描いた実録マンガです。藤子先生のファンには非常に興味深いことばかりが描かれています。実際に藤子先生のそばにいらっしゃってお仕事を共にされた人物だからこその秘話が満載です。

 同人本ながら、本格的なコミックスの造りに仕上がっているのもいいですね。

 この作品はネオ・ユートピアの会誌などですでに読んでいるのですが、完全版とあって新たな部分もありますし、前に読んだ内容もだいぶおぼろげなので、これを機にじっくり読みたいです。

トキワ荘マンガミュージアム開館記念式典

 きのう(6/27・土)、トキワ荘マンガミュージアムの開館記念式典がもよおされ、メディア・関係者の内覧会も開かれました。

 各メディアやSNSで式典・内覧会の模様がいろいろと報告されています。

 

 式典の模様はニコニコ動画で生中継されたので、私はそれを生視聴しました。

 https://live2.nicovideo.jp/watch/lv326697765

 

 このミュージアムは、トキワ荘の建物を復元しているのが最大の目玉です。先生方がお住まいだった当時の状態をできる限り忠実に再現しているようです。

 トキワ荘が復元されるなんて数年前までは夢のようなことと感じていましたから、それがこうして現実化して、ほんとうに感慨深いです。ある種の奇跡が起きたような気分です。

 実際に現物をこの目で見たら、大きな感動で目がうるみ、建物の前にしばらく立ち尽くしてしまいそうです。

 

 正式な開館日は7月7日(火)で、新型コロナ対策のため当面は予約制をとるそうです。

 本日から公式サイトで予約受付が始まっています。

 https://tokiwasomm.jp/

 予約が集中してオンライン予約がつながりにくくなっているようです。さすがはトキワ荘ですね!

 

 私が現地へ行けるのはまだ先のことになりそうで、開館記念式典や内覧会や予約開始の話題で周囲が盛り上がっていても(それはとても嬉しく感慨深いことですが)どこか遠い世界の出来事のような感覚です。

 しばらく行けない寂しさ・悔しさを少しでも紛らわせようと、トキワ荘スリッパを引っぱり出してきて履いてみました。

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 何年か前にトキワ荘通りお休み処で買ったものです。

 畳の上で履くようなものでもないでしょうが、新品同様なので問題ないでしょう(笑)

 

 ああ、内覧会や開館当初に行ける方々がウラヤマシイです。

ちくま文庫『現代マンガ選集』「破壊せよ、と笑いは言った」

 ちくま文庫『現代マンガ選集』の2冊目「破壊せよ、と笑いは言った」が、6月12日に発売されました。

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 昭和95年(西暦2020年)を舞台とした水木しげる先生の短編『新、あり地獄』を当の2020年に刊行されたアンソロジーで読めたのが、じつに感慨深いです。50年前の水木先生が描いた昭和95年(つまり現在)の世は、貧富の差、有能無能の差、もてるもてないの差が昭和45年よりもずっと激しくなっている……という設定です。

 

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 本書の収録作品をいま(歴史的な意義とか表現論の文脈とかを無視して)単純素朴に読んでみて特にギャグマンガとして楽しめたのは、つのだじろう『ブラック団』、赤塚不二夫『ギャグゲリラ』、秋竜山『Oh☆ジャリーズ』、谷岡ヤスジ『ヤスジのメッタメタガキ道講座』、山上たつひこ『喜劇新思想大系』、いしいひさいち『バイトくん』といった作品たちです。

  佐々木マキ『見知らぬ星で』も好みの作品です。杉浦茂『ブリーフ補佐官』のシュールさには、今も鮮烈に度肝を抜かれます。高野文子『ウェンディのクリスマス』は初復刻なんですね!めでたい!!

 

 藤子先生のマンガはセレクトされていませんが、本書の解説で選者の斎藤宣彦さんがこのようなことを書かれています。

「ギャグのサンデー」を牽引した赤塚不二夫『おそ松くん』、藤子不二雄(共作)『オバケのQ太郎』なども1章にあって然るべきだが、入手しづらい作品を優先している。藤子が得意としたご町内に異世界の者が闖入する「日常SFギャグ」は、『ドラえもん』(藤子・F・不二雄)、ブラックユーモアもの(藤子不二雄Ⓐ)につながっていく。

 

 というわけで、本書に収録されて然るべき作品でありながら漏れてしまった『オバケのQ太郎』ですが、本書収録のほかの作品に『オバQ』のキャラクターがちょこっと顔を出していて、『オバQ』という作品の人気と存在感を確認できます。

  石ノ森章太郎先生の『さるとびエッちゃん』の1コマにQちゃんが、つのだじろう先生の『ブラック団』にラーメン大好き小池さん夫妻が少しだけ登場しているのです。

 さすがはトキワ荘のお仲間たちの作品です!というか、お二人とも『オバQ』の作画にスタジオゼロのメンバーとして加わっておられるので、当時のお二人にとって『オバQ』という作品は身内みたいなものだったことでしょう。特に石ノ森先生は『オバQ』の作画にがっつり関わっておられましたからね。


  また、佐々木マキ先生の『見知らぬ星で』では、セリフのなかに「オバQ」が出てきます。

 「何を言うとる 君だってオバQにそっくりじゃないか」というセリフです。 

 オバQにそっくりと指摘されたキャラクターは、唇が厚くてオバQっぽい外見なのです。

 そのキャラクターは、オバQにそっくりという指摘に対してこう言い返します。

 「作者の想像力の貧困のおかげですよ」

 作中のキャラクターのメタ発言によって、作者が自虐しているわけです(笑)

 

 さて、つのだじろう先生の『ブラック団』に小池さん夫婦がちょっとばかり出てくるのですが、小池さんが単独ではなく夫婦で藤子作品以外のマンガに登場するというのはレアケースではないでしょうか。

 小池さんのお嫁さんって可愛くて優しいんですよね。特に印象深いのは、新婚当初のエピソード「あこがれのラーメン」という話です。

 お嫁さんは、独身時代の小池さんがラーメンしか食べていないことを気の毒に思い、おいしい手料理をせっせとつくってくれます。でも、ラーメンだけ食べていられれば幸せな小池さんにとってみれば、お嫁さんがしてくれるおもてなしが逆につらい状況となります。

 つらいのだけど、お嫁さんに気を遣ってラーメンを食べたいとは言いだせない小池さん……。

 でしたが、最後には、お嫁さんが自分の手料理のせいで小池さんがラーメン飢餓状態に陥っていたことに気づいくれて、小池さんのためにラーメンをつくってくれます。どこまでも優しく、ラーメンをつくらせてもうまいお嫁さんなのでした。

 最後のコマの、2人のアツアツぶりなんて他人は見ちゃいられません(笑)

 1杯のラーメンを夫婦2人で仲良くすするシルエットが窓に映っているのです。

 若者カップルが1杯のドリンクをそれぞれのストローで吸ってイチャイチャする場面を見ているようです(笑)

 

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 『現代マンガ選集』シリーズは今のところ2冊出ており、どちらにも藤子作品の収録はありません。3冊目「日常の淵」の収録作品もすでに発表されていますが、藤子作品はないようです。

 4冊目以降の刊行予定を見ると、もし藤子マンガが収録されるとするならば(まったく収録されない可能性もありますが)、8月刊行の「異形の未来」や11月刊行の「恐怖と奇想」あたりかな、と予想します。

 ■7月刊行

「日常の淵」ササキバラ・ゴウ

【収録作品】

楠勝平「暮六ツ」/滝田ゆう「寺島町奇譚」/つげ義春「チーコ」/永島慎二「仮面」/つげ忠男「或る風景」/鈴木翁二「東京グッドバイ」/安部慎一「やさしい人」/水木しげる「昭和百四十一年」/つりたくにこ「僕の妻はアクロバットをやっている」/やまだ紫「性悪猫」/近藤ようこ「ものろおぐ」/高野文子「午前10:00の家鴨」/池辺葵「ねえ、ママ」/安達哲バカ姉弟」/いましろたかし「盆堀さん」

 

■8月刊行

「異形の未来」中野晴行

SFに包括される問題系をできるだけ広く捉え、ラディカルに世界解釈の枠組みを解体する。

 

■9月刊行

「俠気(おとこぎ)と肉体の時代」夏目房之介

格闘技、スポーツ、アクションなどを題材とし、〈肉体の時代〉の展開を映しだす。

 

■10月刊行

「悪の愉しみ」山田英生 編

悪、犯罪、暴力、そしてエロティシズム。影の領域に挑んだ作家・作品をまとめる。

 

■11月刊行

「恐怖と奇想」川勝徳重 編

ホラー、ファンタジー、奇妙な味、ブラックユーモアを色濃く帯びた作品を重視する。

 

■12月刊行

「少女たちの覚醒」恩田陸

少女マンガの革新を起点にして、女性マンガの展開を扱う。

 

 「異形の未来」にF先生のSF短編、「恐怖と奇想」にⒶ先生のブラックユーモアものが選ばれてもおかしくないなあと思うのです。

瀬名秀明『ウイルスVS人類』

 瀬名秀明さんから新著『ウイルスVS人類 』(文春新書)をご恵贈いただきました。 

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 ありがとうございます!

 新型コロナウイルス感染拡大のさなかで行なわれた、専門家による徹底討論を収録しています。

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 まだちゃんと読めていませんが、帯を見たら「『シン・ゴジラ』にみる組織横断型体制づくり」の話などに興味を惹かれました。

 

 本書の第3部は、討論ではなく瀬名さんが討論後に書いた文章「パンデミックと総合知」です。討論パート(第1部・2部)を読むより先に、こちらを読んでみました。

 そこで瀬名さんは、このコロナ禍で真の総合知が試されている……と述べています。SF作家の小松左京は終生にわたり自身の作品で総合知を希求したが、一人の人間が総合知を担うには限界があり、小松左京でさえ情報革命以後の爆発的な情報の洪水のなかでパンクして心身のバランスを崩してしまった……というくだりが胸に響きました。

 小松左京といえば、私はこのコロナ禍のなかで『復活の日』を読み返しました。

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 強力すぎる細菌兵器の流出によって恐ろしい感染症が世界的に広がり、人類が絶滅に向かっていく、という壮大なスケールのSF小説です。

 瀬名さんも「パンデミックと総合知」のなかで、コロナ禍で小松左京復活の日』が注目されたことに言及し、小松左京の著作でもっとも参考になるのが『大震災’95』だ…と書かれています。

復活の日』に加え、『大震災’95』も読んでみたくなりました。

 

 私はこのコロナ禍のなか、『復活の日』のほかにも、藤子F先生の『流血鬼』や『ドラえもん「流行性ネコシャクシビールス」』をはじめ細菌・ウイルスの感染症を描いた小説やマンガをいろいろと読みました。

 そうやって感染症関係の本を読んでみようと思い立ったきっかけが、瀬名さんと押谷仁氏の著書『パンデミックとたたかう』(岩波新書、2009年)を3月上旬ごろに再読したことだったので、その瀬名さんと押谷氏が著者に名を連ねる感染症テーマの新刊がいま届いたのは、個人的に絶妙なタイミングです。

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・『パンデミックとたたかう』を再読したときのことは、こちらで書いています。

 https://koikesan.hatenablog.com/entry/2020/03/30/204138

 

 コロナ禍のなかでカミュの『ペスト』が売れている、というニュースが流れましたが、3月上旬ごろの段階ではまだ私のアンテナに引っかかっていませんでした。すでにそのニュースを目にしていたのかもしれませんが、まだ心に留まってはいなかったのです。『パンデミックとたたかう』を再読したことで、「そうだ!このご時世だから、感染症パンデミックの本をいろいろと読んでみよう!!」とひらめいたのでした。

 『パンデミックとたたかう』はノンフィクションですが、私が読んだのはフィクションが多かったです。どんな本を読んだか、当ブログでまとめられたらまとめてみたいと思いますが、余裕がなくてできないかもしれません(笑)

藤子・F・不二雄キャラクターズの日食グラス

 本日(6/21)の午後4時ごろから部分日食が始まると知って、2012年の金環日食のとき買った日食グラスを取り出してきました。

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 ですが、残念ながら空が見事に曇っていて日食は見られませんでした。

 夏至と日食が重なるという珍しい現象だっただけに残念です。

 

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 久しぶりの出番もかなわず、そっとケースにしまいました。