6月28日は

 本日(6月28日)は、2人の藤子不二雄先生が東京に居を移すため高岡を出発した日です。昭和29年(1954年)のことでした。

 先日6月22日に発売されたばかりのこの本の、日記本文の最初の日付が、まさにこの日(昭和29年6月28日)です。上京のため高岡を発つ日から日記がスタートしているのです。

 

 そんな記念すべき日からちょうど50年後の2004年の同じ日に放送されたTV番組「BSマンガ夜話」のテーマが『まんが道』だったのは、この日付を意識してのことだったのかしら……

 と今になってふと思うのでした。

 

 「BSマンガ夜話」の『まんが道』回がオンエアされてからおよそ半年後のことです。ありがたいことに、藤子不二雄Ⓐ先生とお話させていただく機会がありました。

 この番組についてⒶ先生はこんなことをおっしゃっていました。

 「ふだんは辛口コメントの多い番組だけど、僕の『まんが道』をテーマにしたときは、いしかわじゅんさんはじめ皆が好意的なコメントをしてくれて嬉しかったよ」

 

 Ⓐ先生は、「BSマンガ夜話」が辛口コメントの多い番組であることをちゃんとご存じなくらい、この番組をご覧になっていたのですね。

 この番組のいつもの様子をご存じだったからこそ、いつも辛口のメンバーが『まんが道』を好意的に語ってくれたことに、なおさら喜びを感じられたのでしょう。

 そして、その喜びを先生からじかにうかがえた私もまた、じつに大きな喜びに包まれたのでした♪

『トキワ荘青春日記+まんが道』発売

 6月22日、『トキワ荘青春日記+まんが道』(光文社)が発売されました。

 

 藤子不二雄Ⓐ先生がトキワ荘時代に綴った日記を一冊の本にまとめた著書が『トキワ荘青春日記』です。

 最初のバージョンは、1981年に光文社より刊行されました。1981年は、トキワ荘の解体が決まったことを受けて1月13日にトキワ荘ゆかりの漫画家たちがトキワ荘の一室に集まるトキワ荘同窓会が開かれました。5月25日には、NHK特集『わが青春のトキワ荘 ―現代マンガ家立志伝―』が放送。10月3日にはフジテレビ系で『ぼくらマンガ家 トキワ荘物語』というアニメ番組が放送されたりもして、それまでの歴史上でトキワ荘が最もメディアで注目を集めたのではないかと思える年が1981年だったのです。

 そんな時流のなか、同年の9月に発行されたのが、Ⓐ先生の『トキワ荘青春日記』でした。(むろん当時は「藤子不二雄」名義でした)

 

 『トキワ荘青春日記』が最初に新装復刊されたのは、1996年のことです。たしか、映画『トキワ荘の青春』公開に合わせての復刊でした。オリジナル本に収録されていた対談「藤子不二雄トキワ荘の同窓生と語る」や、「欄外面白付録(頭注) 構成藤子不二雄」が未収録となり、ほとんど日記本文のみ(注釈などもありますが)のシンプルな構成の本となりました。以後の復刊では、この本がベースとなります。

 

 20年の時を経て、2016年には復刊ドットコムより『トキワ荘青春日記 1954‐60』として新装復刊されました。唯一、光文社以外の出版社が刊行したバージョンです。

 そうしてこのたび、『トキワ荘青春日記』4度目の刊行(3度目の新装復刊)が実現したわけです。

 今回の新装復刊で最も特徴的なのは、書名が『トキワ荘青春日記+まんが道』とされたように、Ⓐ先生の自伝的マンガ『まんが道』『愛…しりそめし頃に…』からチョイスした図版を挿絵として使用していることです。日記に綴られたいろいろな事象とリンクする場面を『まんが道』『愛…しりそめし頃に…』から選び出して日記の挿絵としているのです。

 おかげで、これまでの3種の本と大きく差別化されましたし、日記の内容を具体的に映像としてイメージしやすくなりました。藤子ファンとして、Ⓐ先生の文章と画が紙の上で共振するさまをホットに味わえるのも心が躍ります。

 

 このたびの新装復刊版には、Ⓐ先生が本書のカバーイメージとして描かれていた最後のラフ画が掲載されています。それを遺作といってよいかわかりませんが、Ⓐ先生が描かれた画としては遺作に値するものではないでしょうか。遺稿という表現のほうがより適切でしょうか。

 

 巻末解説として、中条省平氏が書いた「トキワ荘時代の安孫子素雄クロニクル」を読むこともできます。

 

 このように本が簡単に立つほど立派なハードカバー仕様になっており、永久保存版感が増しています。

 

 私は本書を発売日(6/22)に手に入れたくて、発売日当日に近隣の書店を3軒巡ってみたのですが、どの書店にもありませんでした。

 翌日、名古屋の大型書店に足を運んで買えたのです。

 その書店には7冊平積みされていました。

 

 この本は、Ⓐ先生他界後はじめて新刊として刊行されたⒶ先生のご著書、ということにもなります。その意味でも記念碑的な一冊となりそうです。

 

パピを探せ!キャンペーンの賞品が届く

 本日、『映画ドラえもん のび太の宇宙小戦争2021 「パピを探せ!」キャンペーン』の当選賞品が届きました。

 このキャンペーンで当たる賞品は、以下のように告知されていました。

 

・映画ドラえもん のび太の宇宙小戦争2021 ダイカットホロステッカー 100名様

・映画ドラえもん のび太の宇宙小戦争2021 300ピースジグソーパズル 50名様

・映画ドラえもん のび太の宇宙小戦争2021 ぬいぐるみ 10名様

・オリジナル「ギルモア肖像画ポスター」10名様

 

 5月10日に当選のお知らせをいただいていたのですが、上記のどの賞品が当選したかは、その時点ではわかりませんでした。

 何が当たったんだろう、いつ届くんだろう、と楽しみにしていたものが、本日(6月21日)、ついに届いたのです!

 

 宅配用の箱を開封して出てきたのは……

 

 300ピースジグソーパズルでした!!

 

 欲を言えば、ギルモア肖像画ポスターが非常に欲しかったのですが、こういう懸賞で当選するってしばらくありませんでしたし、当たったものがドラえもん関連のグッズなわけですから、それだけでじつに嬉しいことです。

 ひさしぶりに“当選する”喜びを味わえました。

 

 

※きのうあたりに発売された「週刊現代」6月25日号の表紙に「藤子不二雄Ⓐ」の文字があると知り、買ってきました。

 えびはら武司先生がⒶ先生から教わったことを回想しておられます。

 

映画ドラえもん2020 スペシャルキュー&ミューといっしょぬいぐるみ

 数日前、近くのリサイクルショップでこれを見つけ、わが家にお迎えしました。

 「映画ドラえもん2020 スペシャルキュー&ミューといっしょぬいぐるみ」(全2種)です。

 製造元はセガ・インタラクティブ、2020年3月第4週ごろに登場したプライズ景品です。

 ドラえもんの頭に乗っかったキューとミューが非常にかわいいですね♪

児童向け時間ループマンガ『運命の巻戻士』1巻

 先月発売されたコロコロコミックス『運命の巻戻士』(木村風太・著)1巻を読みました。

 むぎわらしんたろう先生が帯に寄せたコメント「これぞ現代版TP(タイムパトロール)!」に心誘われて購入。

 

 裏表紙側の帯に記されたこの惹句も購入の決め手となりました。

 

 事故や事件で不慮の死を遂げた人を時間移動によって救うことを任務とする主人公を描いたマンガですから、そういうところはまさに藤子・F・不二雄先生の『T・Pぼん』を彷彿とさせます。

 「時間の巻き戻し」という手法は、『T・Pぼん』では危険だからよっぽどのことがないと使えない…とされていましたが、こちらの『運命の巻戻士』では巻き戻しを何回も(何十、何百回と)繰り返すことで人を救おうとするので、そこはじつに対照的に感じます。

 

 何度も何度も時間をループして何度も何度も失敗を重ねながら、決してあきらめることなく試行錯誤して人の命を救える道を見つけていこうとする、根気強くて熱い主人公が魅力的な、児童向けのSF漫画です。

ドラえもんがドラやきを好きな理由

 6月13日(月)午後10時からNHK Eテレで放送された『グレーテルのかまど』は、「ドラえもんどらやき」がテーマでした。

 

 『グレーテルのかまど』は、いろいろな物語や実話に関連したスイーツを実際に作る番組で、今回は『ドラえもん』のエピソードを取り上げつつ番組ホストの俳優・瀬戸康史さんがドラやきを作ったのです。

 おかし牧草、しつけキャンディー、おすそわけガムといった、原作で描かれたドラやき以外のお菓子エピソードまで紹介してくれたし、博多大吉さんによる愛のあるドラえもん語りもあって、思った以上においしい番組内容でした。

 

 そんな番組のなかで、瀬戸康史さんが「ドラえもんはなんであんなにドラやきが好きなんだろうね?」と口にする場面がありました。

 

 ドラえもんはどうしてドラやきが好きなのでしょうか?

 原作者である藤子・F・不二雄先生のお答えはこちらです😄

 F先生のこのコメントは、「話の特集1984年11月号より引用しました。当時は「藤子不二雄」の藤本弘として発言されたものです。

 「まあ、そりゃあそういう理由だろうな」とただちに納得できる明快な説明でありながら、身も蓋もないと言えば身も蓋もない理由だな……とも思えます(笑)

 仮に、ドラえもんがドラやきを好きな理由を小さい子ども向けに説明するのなら、おそらくもう少し趣や含みのある説明をされたのだろうとも思いますし、(今すぐには私が思い出せないだけで)実際そのように説明されたこともあったかもしれません。

 

 ともあれ、そうした単刀直入で率直なF先生による理由説明に対し、方倉陽二先生の『ドラえもん百科』では、数式らしき記号や図解や成分表などを駆使して、情報量たっぷりになにやらアカデミックめいた解説がなされています。

 結論としては、「ドラやきの皮とアンコの成分が、ドラえもんのエネルギーにもっともてきしているから」とのこと。

 F先生が述べた極めてシンプルな理由と、方倉先生が過剰なまでにアイデアを詰め込んで描いた理由の、その濃度のギャップがユカイです。いわゆる“方倉設定”のおもしろみをこういうところでも味わえますね。

 F先生が述べたのは作者による創作の秘密的な理由であり、方倉先生が描いたのは物語内世界における理由ですから、その違いも考慮すべきかとは思いますが。

 

 こういう話をしていると、おいしいドラやきを無性に食べたくなってきます(笑)

 

 ※追記

 ドラえもんがドラやきを好きな理由で最もポピュラーなのは、1995年公開の映画『2112年ドラえもん誕生』で描かれたものかもしれませんね。生まれて初めて食べたドラやきがノラミャー子さんからもらったもので、それがとてもうまかったことで大好物になったと。

 2112年、ドラえもんにまだ耳があり、体の色が黄色かったときのことです。ノラミャー子さんは落ち込むドラえもんに元気を出してもらおうと、ポケットから20世紀のお菓子・ドラやきを出してドラえもんにあげます。受け取ったドラえもんが「いただきまーす」とドラやきを食べたら、びっくりするくらいうまかったのです。

 一目ぼれしていたノラミャー子さんがくれたものであり、生まれて初めて食べてみたら驚きのおいしさだった、というその体験があったから、ドラえもんはドラやきが大好きになったのでした。

 

 ※さらに追記

 ドラえもんがどうしてドラやきを好きなのか?との問いに答えた記事や作品を紹介してきましたが、ドラえもんが自分の名前にある「ドラ」がドラやきのドラなのかドラ猫のドラなのか藤子先生に尋ねてみたら「別にどっちでもいい」と返されたらしい記事もあります(笑)

・「OUT」1979年6月号(みのり書房)、49ページより

 テレビ朝日版アニメ『ドラえもん』が放送開始して間もないころの記事ですね。「ドラえもん珍道中記」と題して、ドラえもん藤子スタジオシンエイ動画と整音スタジオ(アフレコスタジオ)を訪問しレポートしています。最初に訪問した藤子スタジオで藤子先生に会ったドラえもんが一番聞きたかったことが、自分の名前「ドラ」の由来だったというわけです。藤子先生から「別にどっちでもいい」とそっけない答えが返ってきたことで、「どんな理由で名前がついたって、ドラえもんドラえもんなんだから気にする事はないのかな?」ととりあえず納得しようとするドラえもんがいじらしいです(笑)