『PARマンの情熱的な日々』第15回

 只今「ジャンプスクエア」2月号が発売中です。『PARマンの情熱的な日々』第15回は、藤子不二雄A先生が昨年11月に旭日小綬章を受章されたのを受け、ご自分の過去の受賞歴を振り返る内容でした。ずっと本格的な漫画賞とは縁のなかったA先生ですから、過去の受賞歴といっても、それほど昔の話は出てきませんが…。
 A先生の場合、映画『少年時代』でいくつも受賞されているので、漫画賞より映画賞のほうを多くとっているんですよねえ。映画関係の賞では、日本アカデミー賞が一番ビッグですかね。A先生も今回の『PARマンの情熱的な日々』でその喜びを綴っておいでです。
 映画『少年時代』は、第14回日本アカデミー賞で、最優秀作品賞をはじめ、最優秀監督賞、最優秀脚本賞、最優秀音楽賞、新人俳優賞など6部門を受賞しています。この映画で“音楽”といえば、井上陽水さんが作って唄った『少年時代』ですね。今となっては、映画そのものよりも、陽水さんの主題歌のほうがずっと有名でしょう。この歌の詞は、当初はA先生ご自身が書くことになっていて、実際にA先生は詞を作っているのですが、できあがった主題歌では陽水さんがすべて作詞もやっていて、A先生の詞は採用されませんでした。陽水さんは、A先生の詞から感じられる精神を受けとった、と先生に伝えたそうです。この主題歌のシングルCDのジャケットは、A先生のマンガ『少年時代』から図版を引用していて、私は結構気に入っています。