「LIFE井上陽水〜40年を語る〜」に藤子A先生登場

 NHK教育で8月24日(月)から4夜連続で放送された「LIFE井上陽水〜40年を語る〜」の4夜め(27日(木)放送分)に、藤子不二雄A先生が出演されました。
 この番組に対する予備知識は全然なかったのですが、当日の新聞のテレビ欄で1夜めが放映されることに気づき、「4日間も陽水さんのインタビュー番組が続くなら、そのなかで『少年時代』の話題も出て、藤子A先生がゲスト出演されるかもしれない」という期待がよぎり、1夜めから注目していました。
 そして4夜め、ついに『少年時代』がとりあげられ、A先生が登場したのでした。A先生は、藤子スタジオの応接室でインタビューを受け、映画『少年時代』のテーマソングを陽水さんに依頼したさいのエピソードを語っていました。テーマソングを完成させなければならないタイムリミットが刻々と迫るなか、陽水さんがスタジオに長期間こもって名曲『少年時代』を生みだした経緯を、力をこめて説いておいででした。
 映画『少年時代』ラストの別れのシーンが放映されたのもよかったです。このラストシーンで陽水さんの歌うテーマソングが流れてくるのですが、このくだりは何度観ても目がうるんできます。映画『少年時代』を観てからA先生が描いた原作マンガを読み返すと、原作のラストシーンのあたりで不意に陽水さんの歌声が脳内に流れてきます(笑) 東京へ向かって走り去っていく列車…。列車を追って進一に手を振るタケシ…。車窓からタケシに気づく進一…。富山の山村で一年のあいだ、愛憎と葛藤と日々をすごした二人の少年の別れ…。そんな場面で私の脳内に聞こえてくるのが、陽水さんが歌う『少年時代』なのです。それによって、10代のころ読んで感動した原作マンガのラストシーンが、さらなる感動をともなって心に刻まれてきます。


 ここでちょっと宣伝になりますが(笑)、9月11日に発売予定の『藤子不二雄Aファンはここにいる Book1 座談会編』は、一章分を設けて『少年時代』について語っております。どうか読んでいただけると嬉しいです。
 ただいま「復刊ドットコム」にて予約受付中です。
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「LIFE井上陽水〜40年を語る〜」第4夜めは、90年代以降の陽水さんの音楽活動と、陽水さんが創る独特の詞をテーマにしていました。番組内で作家の五木寛之さんが、「陽水さんの詞は異質な言葉を結びつけることで創られている。それはシュルレアリスムに通じるものである」といったふうな解説をしていました。シュルレアリスムと言えば、藤子A先生もシュルレアリスムの代表的な画家マグリットの絵にインスパイアされて『マグリットの石』という短編作品を描いていますし、『魔太郎がくる!!』『マボロシ太夫』などの作品でもマグリットのネタを取り入れています。
 そういえば、この番組のナレーションを担当した宮沢りえさんも、A先生と仲良しなんでした^^



●情報
・8月26日に開幕した「追悼 赤塚不二夫展 〜ギャグで駆け抜けた72年〜」(東京・松屋銀座8階、9月7日まで)の共同インタビューに藤子不二雄A先生が登場した模様。インタビューの最後には、登壇者全員でシェーッ!のポーズを決めたそうです。A先生は、喪黒福造がシェーッ!のポーズをしたイラストを同展に寄せています。
 http://natalie.mu/comic/news/show/id/20445


・8月25日に発売された「少年のころの思い出漫画劇場 寺田ヒロオの世界」(講談社、2100円)に、藤子A先生が「兄貴「寺さん」のこと……」という文章を寄稿しています。


・コメント欄でとむさんが情報をくださっているように、現在発売中の雑誌「DIME」No.18(小学館)に「藤子・F・不二雄に学ぶアイデア発想術」(カラー4ページ)という記事が載っています。9月15日(火)発売予定の次号には、藤子Fキャラをあしらったソーラー電卓付きマウスパッドが付録についてきます。



小学館の女性雑誌(PS、CanCamAneCanOggi、Domani、Precious、美的)を買うと「ドラえもん どこでもクリアファイル」がもらえるキャンペーンが行われています。書店によって、やっているところといないところがあるようです。