アニメ『ドラえもん』「クモノイトン」「プロポーズ作戦」

 11/3(金)に放送されたアニメ『ドラえもん』の感想を…。


 ■「クモノイトン」
 ・冒頭でドラえもんが原作どおりにラーメンを食べてて、なんか嬉しかった!ラーメンを一気にすすり上げるところでラーメン食べたい欲をおおいに刺激されました。おかげで翌日になって中華料理店で担担麺を注文してしまいました(笑)
 ・クモノイトンをお尻に付けて糸でぶら下がるのび太ドラえもんやしずかちゃんのお尻がつんと上がった姿勢がキュート♪
 ・原作のオチを思うと、そのオチを今回のアニメではどうするのか気になるところでしたが、さすがにパンツまでは脱げませんでした(笑)
 ・原作に、クモの巣状に糸を張り巡らせた広場で大勢の子ども達が遊ぶ一コマがあります。その光景が、地底や雲の上やミニチュアの町などと同様に子ども達だけの楽園の様相を呈していて、1枚絵としても大好きです。今回のアニメではそこを入念に描いて“子ども達の夢の遊園地”を見せてくれました。


 ■「プロポーズ作戦」
 ・“11月3日”を舞台にしたこのお話を、11月3日当日に新作アニメで観られたというのがまず感激的です。ラストのパパとママが見上げる月の美しいこと!私も夜空を見上げて同じ月を眺めました。
 ・12年前のママのメガネしていない顔がと〜っても美人!!
 ・「プロポーズ作戦」は“親殺しのパラドックス”のバリエーションのようなお話です。
 “親殺しのパラドックス”とは何か? タイムマシンで過去へ行って両親が出会う前に若き日の父親を殺したら、両親の結婚はなくなって自分が生まれてこなくなる…。でもそうすると、過去へ行って父親を殺す自分もいなくなるのだから、父親は殺されなくて両親は結婚できて自分は生まれてくる…。自分が生れてくれば過去へ戻って父親を殺すから……。といった感じのパラドックスです。
 「プロポーズ作戦」では、このままでは自分が生まれなくなってしまうから過去の両親に干渉して自分が生まれてくるようにする、ということが行なわれます。親を殺すのではなく両親をくっつけることでその後の未来を変えようとするのです。
 そうやって過去の両親に干渉した結果ちゃんと自分が生まれてくることになり、その生まれてきた自分が成長したら過去へ行って両親に干渉し、その結果ちゃんと自分が生まれてきて…という具合に無限ループすることで辻褄が合うわけです。
 辻褄は合うわけですが、常識的な因果関係でいえば、両親が結婚した結果として小学生ののび太が存在するのです。小学生ののび太が存在した結果として両親が結婚する…というのは明らかに順逆がおかしい…。おかしいのに成立してしまっているように見える…。まさにタイムマシンを使うことで起きるパラドックスですね(笑)
 『ドラえもん』にはこうしたタイムパラドックスの不思議さ・面白さを味わえる話がいろいろとありますね。いま言及したような“タイムマシンを使ったため原因と結果の順逆がおかしくなって、どちらが先でどちらが後か不明になる面白さ”を見事に描いた絶品の一作が「あやうし!ライオン仮面」です。