「熱血!!コロコロ伝説」Vol.8とカップヌードル

「熱血!!コロコロ伝説」Vol.8(1991・1992)が、今月25日(火)ごろに発売された。
 今号は、藤子度が低めのうえ、私がコロコロをほとんど読んでいなかった時代のものだが、「この時代のコロコロはこんな感じだったのかあ」などと感心しながら読むことができてそれなりに楽しめた。
 収録された藤子マンガは、以下のとおり。

●『ドラえもん


「なんでも割引券」
初出:「小学五年生」 1984年5月号
単行本:未収録


「ぼくを止めるのび太
初出:「小学六年生」1977年12月号
単行本:藤子不二雄ランド5巻、てんとう虫コミックスプラス1巻


 そのほか、原作:藤子・F・不二雄/まんが:田中道明の『新キテレツ大百科』が1話収録されている。

 今号に収録された『ドラえもん』「ぼくを止めるのび太」に、のび太カップめんのプラモデルを組み立てている場面がある。今回この場面を改めて読んで頭に思い浮かんだのが、今年3月に関東地方1都9県限定で新発売になった「カップヌードル リフィル」である。
http://www.nissinfoods.co.jp/com/news/news_release.html?nid=1099&yr=2007&mn=1

カップヌードル リフィル」とは、カップラーメンの定番中の定番・カップヌードルの詰め替えバージョンである。カップヌードル真空パック包装にして売り出したのだ。
 めんを入れる容器は、繰り返し利用できるよう、しっかりとしたプラスチック製になっている。この容器「マイヌードルカップ」と、のび太が作るカップめんのプラモデルとの印象が、私の中で重なったのだ。
「マイカップヌードル」のほうは、自分で組み立てるまでもなく、最初から完成品として売られているので面倒がない。


 私は、関東旅行に行ってきた知人からお土産として「カップヌードル リフィル」をもらった。とりあえず食べてみたが、通常のカップヌードルほどの旨味を感じられなかった。めんの大きさが従来比約80%に圧縮されているほかは、通常のカップヌードルと同じ味のはずだけれど、つるつるした硬質のプラスチック容器で食べると、なぜか物足りなく感じてしまうのだ。単に気分とか慣れの問題だろうが…
 容器のデザイン紙を取り替えれば、自分だけのオリジナルマイカップが作れるようだ。



 その他の藤子マンガでカップヌードルもどきのカップめんが登場するものとしては、「熱血!!コロコロ伝説」Vol.2に再録された『新オバケのQ太郎』「コップヌードル」が真っ先に思い出される。Qちゃんが大量のコップヌードルを風呂に入れて、おいしそうにめんをすすっている姿がとても幸せそうだ。
 それから、SF短編『恋人製造法』で描かれた、カップめんを初めて食べた宇宙人の激烈な感動ぶりもインパクトがある。
 藤子A作品になるが、『魔太郎がくる!!』「食いもののウラミはこわいよ!」も印象深い。コップヌードルや他の料理を食べる空き巣狙いの口もとのアップ描写から下卑た生々しさが立ちのぼって、なかなか忘れがたいシーンとなった(笑)
 F先生もA先生も、「カップヌードル」という商品名をもじって「コップヌードル」と命名しているところが興味深い。