My First BIG SPECIAL『まんが道』の2巻めが発売

 9日(金)にMy First BIG SPECIAL『まんが道』の2巻め[立志編1]が発売されました。

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 いくつかのコンビニをめぐってようやく入手できました。なかなか売ってないのです。

  特別コラムは 高校時代の藤子先生が作った肉筆回覧誌「少太陽」創刊特大号を取り上げています。4ページにわたる記事です。1巻めでは、藤子先生のデビュー作『天使の玉ちゃん』を取り上げており、今後どんな題材を扱うのか楽しみです。

 

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  私が初めて『まんが道』を読んだのは、少年画報社から刊行されていたヒットコミックスの1巻(昭和53年初版発行)でした。つまり、このたび発売されたコンビニ本に収録されている[立志編]の序盤が、私にとって『まんが道』初体験だったわけです。高岡古城公園、新寶島、文苑堂書店、漫画少年などなど、今もなお私の心を躍らせ続けるあれこれの存在を初めて知ったのが、この[立志編]においてでした。ですから、[立志編]を読み返すときの感慨は、他の編を再読するのと比べても格別のものがあります。

 

 表紙に主人公の満賀道雄才野茂とともに、手塚治虫先生の顔が描かれています。その手塚先生は、太陽と一体化しています。それほどまでに、主人公の二人にとって手塚先生とは巨大な存在であるわけです。

 手塚治虫先生はよく「マンガの神様」と呼ばれますが、私のなかで手塚先生の存在が“神様”という語とがっしり結びついたのは、[立志編]の序盤を読んだときでした。宝塚の手塚邸で満賀と才野の前に初めて現れた手塚先生は、全身に光沢を帯び、背後に星雲が渦巻いていて、まことに神々しいお姿で描かれていました。おもわず拝みたくなるほどでした。私のなかで手塚先生=神様のイメージが刷り込まれた瞬間です。

  

 ちなみに、ヒットコミックス『まんが道』1巻と今回発売されたMy First BIG SPECIAL『まんが道』[立志編1]の表紙イラストは、「週刊少年キング」1977年11月7日号が初出です。この号から『まんが道』[立志編]の連載がスタートしており、表紙とともに、巻頭(カラー7ページ、モノクロ18ページ)を『まんが道』が飾っています。

 

 [立志編]には、満賀が憧れる美少女・霧野涼子さんが登場します。[立志編]の物語において涼子さんの存在は主人公の二人に次いで大きいくらいです。彼女は、ヒットコミックスで読んだときは桜井涼子さんという名前でした。

 満賀はその涼子さんに誘われて同級生たちのパーティーに参加します。そのとき飲酒喫煙してしまったのですが、そのことをネタに武藤という同級生が満賀に意地悪します。そのエピソードも今巻に入っています。これを読むと武藤憎しの念がふつふつを沸き起こってきますし、「おれとおまえはまんがだけの友だちじゃないはずだ!」という才野の名言も飛び出たりして、なにかと心に刻まれるお話です。