コンビニコミック『まんが道』青雲編6と、「Pen+ 手塚治虫の仕事。」

 3月13日(金)、My First BIG SPECIAL『まんが道』青雲編6が発売されました。

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 高岡に帰省して原稿を大量に落とし、各出版社から督促の連絡すら届かなくなってしまった満賀と才野…。もう東京へ戻れないと失意に沈んでいた2人のもとにテラさんから届いた手紙が表紙を飾っています。

 「貴君たちの家はトキワ荘です」は至言!

 

 このテラさんの手紙にしたためられた熱烈で親身な激励によって、満賀と才野は、もう仕事はもらえないかもしれないけれど東京へ戻って再起をはかってみよう、という気持ちになったのでした。

 2人がトキワ荘へ戻ると、テラさんが2人の部屋を訪れます。そのときのテラさんの熱く真摯なお説教が、とても印象深いです。特に、テラさんの「ばかっ‼」は、強烈に、そして感動的に私の記憶に刻まれています。

 そして、東京で再起をかける2人を熱く親身に激励してくれた先輩がもう1人いました。

 手塚治虫先生です。

 

 満賀と才野が秋田書店でグラビアのカットの仕事をしていると、手塚先生が偶然そこにやってきて、ばったり会います。

 手塚先生は2人に言います。

 「足塚くん!一度うしなった信用を回復するのは大変だよ!」

 「だがどんなに大変でももう一度がんばってカムバックしてくれたまえ!」

 「ぼくはきみたちに期待してるんだよ!だからきみたちが今度の失敗でこのまま消えてもらいたくないんだ!」

 その言葉を受け取った満賀と才野は、涙を流し、グラビアのカットという細かい仕事にも心を込めてとりくむのでした。

 テラさんと手塚先生、2人の漫画家の先輩(手塚先生の場合は先輩というより2人にとっては神様!)からそんな本気の叱咤激励を受けたことは、満賀と才野が漫画家として再出発するさいの、とても大きな後押し、とても熱量の高いエネルギーになったことでしょう。

 

 手塚治虫先生といえば、今の私には3月16日(月)に発売されたこの本が大いに旬であります。

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  すでに当ブログで2度も紹介していますが、できるだけ宣伝・告知に力を入れたいのです。

 そんなわけで、「Pen+ 増補決定版 マンガの神様 手塚治虫の仕事。」において私が携わった記事をひとつ紹介させてもらいます。

 「芋づる式!読書MAP 手塚治虫版」です。

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 岩波新書さんのフェアで配布され話題を呼んだ「芋づる式!読書MAP」。そのフォーマットをお借りして、手塚作品をどんどん連想式につないでいきました。

 手塚作品は膨大な数にのぼりますから、作品と作品をつなぐといっても、そのつながり方の選択肢は無数にありうるわけです。そんななか、私はなるべく直観的に思いつくまま作品同士をつなげていきました。一部、立ち止まって考えたものもありますが…。

 できあがったMAPを見ると、私の好みがモロに反映したなあと感じます。

 

 このMAPを岩波新書の編集部の方が見てくださって「面白いですね〜。まるで手塚先生の頭の中を覗かせてもらっているようでした。素晴らしいMAPに感謝です」とのお言葉をいただきました。

 こちらこそ、ありがとうございます!


 というわけで、みなさま、お読みいただけたら幸いです。

 どうぞ、よろしくお願いいたします。

 

 最後にMy First BIG SPECIAL『まんが道』の話に戻ると、4月10日(金)発売の次巻・春雷編でこのシリーズは完結となります。