来年公開の映画ドラえもん、タイトル発表!

 来年3月公開の映画ドラえもんのタイトルが公式発表されました。

 映画ドラえもん のび太の宝島です。
 http://dora-world.com/contents/173


 監督は、テレビアニメの『ドラえもん』で数多くの演出を担当した今井一暁さん。
 脚本は、『君の名は。』『バケモノの子』などで映画プロデューサーをつとめ、『世界から猫が消えたなら』『四月になれば彼女は』といった小説でも知られる川村元気さんです。


 この3月に劇場で予告映像を観たときは、「来年は『のび太の南海大冒険』(1998年公開)のリメイクなのか!」と確信的に予想したのですが、それとはちょっと違ったようです。『のび太の恐竜』並みにシンプルなタイトルですし、ストレートで明快な冒険譚になりそうな気がします。


 宝探しということについて、F先生はこんなことを語っておいででした。
≪誰にでも好みの題材、好みの世界って物はありますがね。例えば僕の場合、何かと言えば恐竜を登場させるなんてのもそれですね。アイディアに困ると宝探しを始めたりね。「オバQ」「パーマン」「ウメ星デンカ」皆やりましたね。「ドラえもん」に至っては、もう十回ぐらい宝を探してるんじゃないかな。≫(藤子不二雄ファンクラブ会誌「月刊UTOPIA」第7号、1983年)


 F先生が本格的に漫画家を目指すようになった大きなきっかけの一つが手塚治虫先生の『新寶島』でしたし、上掲のF先生のコメントのとおり“宝探し”はF先生が何度も描いたお気に入りの題材でしたから、『のび太の宝島』はオリジナル作(F先生の原作マンガが存在しない映画ドラえもん)ではあるものの、映画ドラえもんの原点を見つめる作品になったらいいなと思います。


 ここまで書いてから「ドラえもんチャンネル」のページで脚本の川村さんのコメントを読んだのですが、私が抱いた「ストレートで明快な冒険譚」「映画ドラえもんの原点を見つめる作品」という予感をさらに強めてくれる言葉に出会いました。
 ≪今回、藤子プロさんからオファーを頂き「映画ドラえもん」の脚本を書くにあたり、まず21世紀の子どもたち、そしてかつて子どもだった大人たちへ、新しくも王道のドラえもんを届けたいと思いました。そこでモチーフとしたのが「宝島」でした。ずっと読み継がれ、語り継がれてきた冒険物語をドラえもんの世界で描く。そして太平洋に誕生した「新しい島」のニュースがそれに結びついた時に、ひとつの物語が浮かびました。≫


 これから少しずつ公開されていくであろう映画関連の新情報と、来年3月の公開(航海!)が楽しみです。


 結果として、『新・のび太の南海大冒険』とか『のび太の南海大冒険2018』とかそういう題名ではありませんでしたが、一時は、「いよいよF先生ご逝去後に作られたオリジナル映画のリメイクをやっちゃうのか!?」と驚いたものです。『南海大冒険』のリメイクじゃなくてホッとしたような、ある意味残念なような(笑)
 
 ウチにあるこのセル画、のび太の服の模様からして『のび太の南海大冒険』で使われたものでしょう。
 ●追記:このセル画について詳しい方からご指摘をいただきました。これは『のび太の南海大冒険』ではなく、『のび太太陽王伝説』の一場面だそうです。この後のび太が違う服に着替えて部屋に戻ったらポポルが大暴れしている…という場面だとか。