12月24日の晩ですから、何かクリスマスのエピソードに触れようと『エスパー魔美』の「マミを贈ります」を読みました。
先日行った藤子・F・不二雄ミュージアムで本作の原画を鑑賞したばかりですし、そうじゃなくても聖夜に思わず読み返したくなる良いお話なのです。
魔美が「ミレニアム パルコ」のプラモデルをもらって終わるこのお話を、その元ネタ「ミレニアム・ファルコン」の模型をかたわらに置いて読んだのでした(笑)
今晩の再読では、自殺願望を抱いていた(ちょっといけ好かない感じの)大学生が高畑さんの必死の説得で自殺を思いとどまって「マミくんはきみに返すよ。」と声をかけるところで最高にジーンとしました。
あまりに必死であるがゆえに、そしてとてつもなく魔美を心配するがゆえに、「バカーっ!!」とか「マミを返せ!!」とか、いつもの高畑さんらしくない粗い言葉遣いをしてしまうところも、なんだかグッときました。そうした激した感情の真っただ中で、魔美の性格のことを「単純な……」と言ってしまってから「いや、純真な」と言い直すシーンも好きです。「単純な」と適切でない語彙を使ってしまったところで高畑さんらしさを失っているなと感じ、激しながらもちゃんと「純真な」と訂正するところに高畑さんらしさを感じるのです。
そんなこんなでメリークリスマス!