※今回のエントリは【その3】からの続きです。
久しぶりの藤子・F・不二雄ミュージアム【その3】 - 藤子不二雄ファンはここにいる
いよいよ「展示室Ⅱ」(企画展会場)へ!
現在「展示室Ⅱ」では「藤子・F・不二雄ミュージアム10周年記念原画展」を開催中で、私が行ったときは第2期に入っていました。
第2期は、10月6日から始まったようです。
この企画展は、F先生の原画を年代別に展示。原画によってF先生の漫画家生活をデビュー時から晩年まで概観できます。
・「展示室Ⅱ」の入口にはこんなデザインパネルが!
いろいろなFキャラのパーツをデザイン化していますね。
さて、原画の鑑賞です。
●1950年代
『天使の玉ちゃん』
藤子不二雄の記念すべきデビュー作です。原画は残されていないので印刷での展示でした。
『海の王子』「海へび大帝の猛襲」
『ある日本人留学生からのローマ便り』
『やじさんきたさん』「びんぼうな宿屋さん」
1950年代にはコミカルな時代物もいろいろと描かれたF先生ですが、原稿がほとんど残っていません。そんななか、この「びんぼうな宿屋さん」は2色原画が全ページ現存している貴重な作品だそうです。
●1960年代
『すすめロボケット』「空とぶゆうれい船」
『オバケのQ太郎』「にせものがいっぱい」
『21エモン』「超特急ロケット」
『ウメ星デンカ』「デンカがきた夜」
『ミノタウロスの皿』
『モジャ公』「うまそうな三人」
●1970年代
『新オバケのQ太郎』「もらいおとうと」
『ドラえもん』「ミチビキエンゼル」
『キテレツ大百科』「しん気ろうでやっつけろ」
『ジャングル黒べえ』「洗面器でさかなつり」
『エスパー魔美』「マミを贈ります」
『定年退食』
『カンビュセスの籤』
『バケルくん』「バケル一家大集合」
●1980年代
『宙犬トッピ』「反重力チップで空のたび」
『いけにえ』
『超兵器ガ壱號』
『チンプイ』「エリさま、おめでとう」
「漫画カレンダー1981」(ブリヂストン)7月イラスト「海洋開発」
「漫画カレンダー1984」(ブリヂストン)7月イラスト「ヨガ」
「藤子・F・不二雄ミュージアム10周年記念原画展」は、いま紹介してきたような年代別展示のほか、テーマ展示も行なっています。
テーマ展示は2コーナーあり、1は「SFギャグ&アドベンチャーまんが」です。「未知なる宇宙や、過去や未来への冒険が楽しめる作品として『21エモン』『モジャ公』『T・Pぼん』を特集しています」とのこと。
『モジャ公』「恐竜の星」
『21エモン』「火星へ遠足」
『T・Pぼん』「白竜のほえる山」より
テーマ展示2は「新しい世界・新しい仲間 出会いの名場面特集」。「『大長編ドラえもん』シリーズから、新しい世界や仲間との出会いによって繰り広げられる、大長編ならではの名場面を特集します」とのこと。
『のび太の宇宙開拓史』
『のび太の海底鬼岩城』
『のび太の魔界大冒険』
『のび太の宇宙小戦争』
『のび太と夢幻三剣士』
『のび太と銀河超特急』
そうして、「展示室Ⅱ」の出口近辺の展示が1990年代でした。
『ドラえもん』「ガラパ星から来た男」
『未来の想い出』
『のび太のねじ巻き都市冒険記』
・ガラスケースのなかには『のび太のねじ巻き都市冒険記』第3話のラフ原画が3枚展示されていました。
まさにF先生の絶筆と言ってよいページです。
やはり、『ねじ巻き都市冒険記』の展示を見ていると、F先生逝去のときの悲しみがぶり返してきて胸が切なくなります。
『ねじ巻き都市冒険記』の連載途中でF先生が亡くなり、その後本作のマンガ執筆を引き継ぐかたちで担当したのは、当時F先生のチーフアシスタントだった萩原伸一さんです。
萩原伸一さんは、現在のむぎわらしんたろう先生。
そのむぎわら先生とFミュ内でお会いでき、なんとドラえもんを描いていただくという僥倖に恵まれました。
・大切にします、愛で続けます、家宝にいたします♪
むぎわら先生と少しお話できたのも感激でした。今月の終わりごろには、先生のオリジナル新作マンガを読めることになりそうで実に楽しみです。
むぎわら先生、ステキなドラえもん、興味深いお話をありがとうございました!
原画の鑑賞はここまでです。
もちろん実際にはもっとたくさんの原画が展示されており、今回は私が直観的に選んだページ・コマだけをここに載せました。
【その5】に続きます。