トキワ荘マンガミュージアムの企画展「鈴木伸一のアニメーションづくりは楽しい!!」

 4月13日、所用で東京へ行ったので、その足でトキワ荘マンガミュージアムへ向かいました。 

 桜は散り始めていたものの、まだほどよく残っていて、“桜とトキワ荘”という風情ある景色を相応に味わえました。

 トキワ荘を背景にお花見するって、じつに乙なひとときでした。

 

 

 現在トキワ荘マンガミュージアムで開催されている企画展は「鈴木伸一のアニメーションづくりは楽しい!! ~トキワ荘からアニメの世界へ〜」です。

椎名町駅に着いた時点で企画展のムードをけっこう感じられました。

 

 

・こちらも椎名町駅で見かけたもの。

 

 

 “鈴木伸一”の名を冠し“鈴木伸一”という人物をここまで主役にした展覧会ってこれまであまりなかったと思うので、トキワ荘マンガミュージアムの個性が出た良い企画だなあと、観る前から感じ入りました。

 

鈴木先生からいただいた直筆色紙を持参して記念撮影。

 

・2階の14号室は、本来は手塚治虫先生→藤子不二雄藤子・F・不二雄藤子不二雄Ⓐ)先生が暮らした部屋ですが、企画展ごとにテーマに合わせた撮影スポットとして使われています。今回はラーメン大好き小池さんのモデル・鈴木伸一先生をテーマにした企画展とあって、鈴木先生の自画像パネルとちゃぶ台&ラーメン(食品サンプル)という情景になっています。

 

 エレベーターで1階に降りて企画展のスペースへ。

 企画展室入口のところにパネル展示があって、『まんが道』の鈴木先生トキワ荘を去るシーンなどを見られました。鈴木先生によるトキワ荘の各先生評も。

 

 企画展「鈴木伸一のアニメーションづくりは楽しい!! ~トキワ荘からアニメの世界へ〜」は、三つの章に分かれています。

 第一章は「鈴木伸一とアニメ」。鈴木先生のアニメ制作の歩みを、おとぎプロ→スタジオゼロ→自主制作アニメ→G9+1の順に紹介しています。

 

・おとぎプロのコーナー。

 

・G9+1のコーナーに展示されている鈴木伸一先生の色紙。

 

 個人的にはスタジオゼロのコーナーに最も心誘われましたが、そこは完全に撮影NG。

 スタジオゼロ時代の写真として次の展示が見られました。

藤子不二雄Ⓐ先生宅で企画会議をしたとき撮った5名の先生がたの写真

・企画会議の翌朝生田浄水場で撮った写真(4名の先生が階段でジャンプしている、撮影者は藤子Ⓐ先生)、

・最初のスタジオゼロの建物を掃除し終えての一枚

・西新宿の市川ビルに移転したスタジオゼロ社屋での集合写真(鈴木先生は電話対応中で写っていない)

 

 伝説的なエピソードとともによく語られる『鉄腕アトム』「ミドロが沼の巻」に関する展示もありました。鈴木、藤子F、藤子Ⓐ、石ノ森、つのだ各先生が担当した原画です(鈴木先生のは原動画)。展示されている原画のアトムに限って言えば、藤子Ⓐ先生のアトムが最もクセが出ているように見えました。筆圧がやや強めの線で、ああ藤子Ⓐ先生タッチのアトムだ〜とわかりやすいのです。

 

 スタジオゼロのコーナーにデーンと鎮座している立体の展示品があります。市川ビルの「ロ」の窓です。スタジオゼロの「ロ」の部分です。

 数日前に、この市川ビル貯金箱が届いたばかりのタイミングだったので、その市川ビルの本物の窓を見られて心動かされるものがありました。

 

 第二章は「アニメーションづくりは楽しい!!」。石ノ森章太郎先生原作・鈴木伸一先生監督のアニメ作品『SARUTOBiくん』が上映されていました。途中から観ていると、実写パートに石ノ森先生ご本人が登場して「おおー!」となりました。

 

・「アニメのつくりかた」

 

・「さまざまな映像玩具」

 

 第三章は「アニメの可能性」。

 マレーシアの漫画家ラット氏と鈴木伸一先生が共同で監督したアニメ作品『ミナの笑顔』が上映されています。文字の読み書きができないミナが、それゆえに街でつらい目にあって、文字を学習しようと決意するお話でした。

 

 企画展を観たあとはグッズをお買い物。

・今回の企画展唯一のオリジナルグッズ「アクリルジオラマ」を購入しました。

 

・入場時に配布された缶バッジをミュージアムを出たあと開封したら、「まるまるボンちゃん」が現れました♪