来春(2008年)公開の映画ドラえもんのタイトルが、本日放送のアニメ『ドラえもん』や「コロコロコミック」8月号などで発表された。
『のび太と緑の巨人伝』である。
「さらばキー坊」(てんとう虫コミックス33巻)をベースにしたオリジナルストーリーとのこと。『のび太の恐竜2006』『のび太の新魔界大冒険〜7人の魔法使い〜』と2年連続で過去作品のリメイクが続いたが、来春はリニューアル後初のオリジナル映画となる。監督は、感動シリーズや『のび太の恐竜2006』の渡辺歩さんがつとめる。
今年公開された『のび太の新魔界大冒険〜7人の魔法使い〜』のエンディングの最後のところで“来年も映画がありますよ”という予告映像がちらりと映し出されたとき、植物の芽のような絵が見えた。そして、ちょっと前からプレオープンしていた映画ドラ公式サイトでも、ドラえもんが植物の芽のようなものを持った絵が掲載されていた。
そんな、わずかに公表された事前情報から、来春の映画ドラは植物(生命・自然)や環境問題を題材にしたものになるのではないか、と予想していた。
“藤子F先生の描いた短編ドラをベースにしたオリジナル作品”との情報もあったので、私は、植物や環境問題を扱ったF先生の原作ということで、単純に「さらばキー坊」を思い浮かべたのだが、キー坊はすでに『のび太と雲の王国』で映画出演済みで、新しい映画で再び活躍させるのは難しいかなという気もしていた。
ところが、実際に発表されてみると、その「さらばキー坊」が新映画の原案として使われるということで、ほとんど予想したとおりの展開となった。
しかし、私ごときが予想できるのはここまでであり、たとえば新映画のタイトルにある「巨人伝」というのは「さらばキー坊」にない要素なので、その「巨人伝」がどんなものなのか、それがキー坊の話とどう絡んでくるか…などなど、分からないからこその楽しみがいっぱい残されている。
新映画では、キー坊のキャラクターデザインが変更される模様。(画像は、「コロコロコミック」8月号310ページより)
オリジナル作品ということで、これまでの前例からして相当な不安もあるが、まだ観たことのない新作映画ドラを観られるという意味では大いに期待したくもなる。
テーマに環境問題をとりあげるのは旬と言えば旬だし、今後の地球にとっても重要な事柄だが、物語のダイナミズムやキャラクターの魅力が生硬で強張ったメッセージ性に呑まれてしまうことのないよう願いたいものである。
●映画ドラえもん公式ホームページ
http://doraeiga.com/