インド版『忍者ハットリくん』先行放送

 本日(5日・日)午前11時から「おまかせ!アニマックスNAVI インドからハットリくんがやってきた!SP」が放送されました。
 これは、13日(月)から本放送が始まるインド版『忍者ハットリくん』をガイドする特番で、オリエンタルラジオの2人と豊田エリーさんが司会進行、バッファロー吾郎の2人がゲストでした。バッファロー吾郎バッファロー吾郎Aさんは、藤子不二雄A先生にあやかってこの芸名に改めました。番組内では、芸名に対してA先生から公認をもらえた!というエピソードを披露していました。



 この番組内で、インド版『忍者ハットリくん』が先行放送されたのです。
 放送されたのは「サラリーマンは大変でござるの巻」「忍法テニスで勝負でござるの巻」の2本。この2本は、本放送では6月3日の第4回でオンエアされる予定のものです。
 ハットリくんの堀さんと獅子丸の緒方さんだけがオリジナルキャストからの続投でしたが、やはり中心キャラのハットリくんを堀さんが演じてくれているのは大きいなあ、と感じました。それだけで、昭和の時代に観ていたあのアニメ『忍者ハットリくん』が今の時代に帰ってきた!という喜びをおぼえます。
 新キャストもおおむね元のイメージを守っていて、私は特にケンイチ氏が気に入りました。ケムマキの声が元のイメージから一番遠い気がしましたが、もし私がA先生のマンガだけでケムマキというキャラクターを知っていたとしたら、この声はケムマキのイメージから外れていないと感じられるであろう、と思えるほどには充分にケムマキ的な声だったと感じます。ただ、肝付さんの声が耳に刻みつけられている身としては、ちょっと違和感がありましたが…、でもまあ、それも慣れの問題でしょう(笑)


 インド版といっても、日本版の世界観を丁寧に踏襲したアニメなので、インド風の異国情緒とは無縁です。日本とインドで共同制作されインドで先に放送されたアニメがその後日本語に吹き替えられて日本で放送される、という経緯を踏んでいることを思いながら観ると、何か特別な作品に接している気分になってきます(笑)
 絵については、キャラクターがアップになると輪郭線が太くなるところに独特さを感じました。あと、絵の動きがちょっと妙な感じでした。


 さすがは新作!と端的に思えたのは、ハットリくんがノートパソコンの電子メールの操作に悪戦苦闘するくだりです。元のアニメ『忍者ハットリくん』が日本で放送されていた時代は、当然ながらパソコンも携帯電話も電子メールも普及していませんから、そういったアイテムは作中に一切出てこなかったのです。今の時代に新たに作られたお話だからこその電子メール登場、とうわけです。ハットリくんは現代に生きる忍者なのですが、パソコンの取り扱いは苦手なようです。テニスも知らなかった模様。そういうところは、前近代的な存在である“忍者”らしさが守られている部分ですね^^


 インド版『忍者ハットリくん』が今最も新しく作られた『忍者ハットリくん』だとしたら、「少年」に連載された旧作マンガ『忍者ハットリくん』は最も昔の『忍者ハットリくん』ということになります。『忍者ハットリくん』の連載が「少年」で始まったのは1964年(〜68年)、今年が2013年ですから、その隔たりはおよそ50年。相当な年月です。(『忍者ハットリくん』の映像化ということでいえば、1966年4月から9月まで放送されたテレビドラマ『忍者ハットリくん』が最古の作品になります)
 そんな昔の『忍者ハットリくん』グッズを一つ紹介します。
 
「少年」連載当時の原作絵の弁当箱です。真ん中にいるかわいい女の子は、この時代だと夢子ちゃんじゃなくカヨちゃん……と思いきや、カヨちゃんでもないみたいなんですよねえ…。誰なんだろう。どちらかといえばシンちゃんと同世代の幼い子に見えますし、『怪物くん』に登場するアコちゃんテイストも感じられますが…。